相模原市 放射線対策を強化 監視測定器の設置で早期確認が可能に
相模原市では、福島第一原子力発電所の事故の影響を懸念し、放射線対策を強化している。10月からは空間放射線量率計(モニタリングポスト)による大気中の空間放射線量率の監視測定を開始。さらに、放射線物質が溜まりやすいといわれる場所をサンプル調査。子ども向けの施設を優先に対策が進められている。
今回導入されたモニタリングポストは、可搬式のNaI(Tl)シンチレーション検出器(エネルギー補償型)。測定するのは放射線の一種であるガンマ線で、単位はGy(グレイ)/時。遠方から飛散してくる物質をより早く察知できるのが特徴。文部科学省が提唱する測定方法に準じた手段で運用される。障害物が少ないことから市役所第2別館屋上、地上から21mの場所に設置された。
10月1日からすでに測定は始まっており、これまでの数値の最大は5日の毎時0・065μGy(マイクログレイ)/時(10月7日時点)。市環境保全課では「特に対策を必要とする数値ではない」と話す。測定値は市のホームページから確認できる。
先月末に、放射線物質が溜まりやすいとされる場所を選び、市内の4つの公園でサンプル調査を実施したところ、これまで市内で測定された放射線量の最大値(0・18μSv(マイクロシーベルト)/時)を超える値が確認された。緑区内では、北公園の枝葉集積場所で0・136μSv/時(高さ5cm)という結果だったが、横山公園では0・372μSv/時(同)、麻溝公園では0・412μSv/時(同)を検出。この結果を受けて市では、子どもの生活圏である学校、公園等を優先して、放射性物質を多く含む可能性のある土砂や落ち葉等の清掃を始めた。除去したものは各施設で飛散しないよう一時的に保管される。今後は、清掃等の対策を終えた施設から測定を始め、結果に応じて対応していくという。
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