プロの書道家で、玄潮会会長を務める 石原太流(たいりゅう)さん 二本松在住 69歳
世界に通じる書を
○…3月12〜17日に東京銀座画廊・美術館で8年ぶりに自身2度目となる書展を開催した。圧倒的な存在感のある作品は、大きな半紙に迫力ある字を書いていくのが特長で、展示したのは全28点。最大8×2mほどの大きさのものあり、文字の持つ力強さに、独自のアレンジを加えて、芸術性の高い書を創り上げた。「前回は新しい試みをテーマにかなり斬新な作品を展示しましたが、今回は一文字がそれぞれ持つ『書』の伝統的な素晴らしさを念頭においた構成にしました。この個展を期に、さらに自己のスタイルを広げていきたい」と数々の作品を丁寧に説明してくれる。
○…高校1年生から書道家を志し、23歳の時には、毎日新聞系で現在は約1000人の会員が在籍する「玄潮会」創始者の徳野大空氏に師事。本格的にプロ活動を開始し、多くの賞を獲得してきた。現在は、毎日書道会評議員、毎日書道展審査会員、玄潮会会長、神奈川書家クラブ世話人など様々な肩書きを持つ。また、自宅や八王子、横浜などで週4回教室を開く。「自身の創作活動の時間も貴重ですが、後進の指導も大切な仕事の一つですね」と話す。
○…「日本伝統の書に、自分の美術性を加えた形に変化させて、世界に発信していきたい」とドイツ、ブラジルなど世界各国に出品し、展覧会も実施。昨年パリで行った個展では、特大の半紙に字を書くデモンストレーションを行い、高い評価を得た。「意味はわからないかも知れませんが、書の持つ美しさは伝わったと思います」
○…山梨県上野原生まれ。相模原には1972年に結婚を機に移り住んで以来、約40年間在住する。2人の子どもは独立、埼玉に住む次男方の小学校1年生、1歳の孫に合うのが何よりの楽しみ。「遠いので中々会えませんが、銀座の個展の際には手伝いに来てくれたのですよ」と、嬉しそうに話してくれた。
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