市立相模湖幼稚園と市立与瀬保育園が共同利用する新園舎(与瀬886の7)が、この程完成した。国政では文科省管轄の幼稚園と厚労省管轄の保育園の幼保一体化を望む声が叫ばれて久しいが、1つの建物を共同使用することで、相互の情報交換が密になり、経費節減の効果が望めるなど、幼保一体化改革の第一歩となることが期待されている。
旧津久井4町エリアは、面積が広く高齢化により人口が年々減少。そのため、私立幼稚園・保育園が少ない反面、公立幼稚園は城山・相模湖・藤野の3園(旧相模原市エリアは0)、公立保育園は11園(同14園)と旧相模原市エリアと比べても多かった。合併を機とする2009年度に、公費によって運営する公立幼稚園の今後を話し合う「相模原市立幼稚園の在り方懇談会議」を設立。相模湖地域にある幼稚園と与瀬・内郷・千木良の3保育園は、建物が老朽化し、建替えや補強工事の必要性に迫られ、今後の方向性が話し合われてきた。
そうした中、1974年建築の「相模湖幼稚園」は定員120人の所、昨年は25人(一昨年は33人)と利用者が減少。同じ与瀬地区の「与瀬保育園」も定員30人の所、昨年は24人と定員に達しておらず、1968年建築と建替えが急務だったため、建設費節減などの観点から同じ建物を相互利用することが決定された。一つの園舎を幼・保育園が共同使用するのは相模原市内では初で、近隣でも非常に珍しい試みだという。
新年度は幼・保49人が新園舎を利用
完成した新園舎は、敷地面積2963・88平方メートル。軽量鉄骨造・平屋建てで、延床面積1051・38平方メートル。職員室やトイレの共同スペースの他、幼稚園には教室、遊戯室、地域開放室が、保育園には0〜5歳児の3保育室、ランチルーム、調理室などが設けられ、双方ほぼ均等のスペースに設計。新年度より23人の幼稚園児と26人の保育園児が、新たな園舎で新生活をスタートしている。
市保育課では「相互に情報交換をして、保育及び学校教育の連携を図り、国が進める幼保一体化に向けた取組の第一歩としていきたい」と話している。
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