田名のバス拠点 7月着工 乗換え等利便性向上へ
田名地区(中央区)の交通網の拠点となる上田名バスターミナルが、今年7月下旬にも着工する運びとなった。2014年4月の供用開始をめざす。タクシー乗り場、駐輪場なども併設。今後は路線計画についても再編される見込みで、さらなる利便性の向上が期待されている。
2002年に策定された市の都市計画マスタープランに基づき、市内ターミナルの整備が進められてきたが、予定の9カ所のうち、田名地区のみ運用が遅れていた。こうした中、昨年5月頃から始まった用地買収が順調に進み、このほど工事に必要な用地を確保。7月下旬をメドに着工の見通しとなった。バスからバスへの乗り継ぎ停留所としては、北里病院前(南区)、三ヶ木(緑区)に次ぎ、市内で3例目となる。
ターミナルは上田名交差点に隣接。事業面積は約5300平方メートル、タクシー乗り場、駐輪場(90台)、トイレも併設する。バスの乗降時間短縮のため、中扉から乗り、前扉から降りる方式に変更される。
路線の再編も検討中。現在、淵野辺、相模原、橋本の3駅から水郷田名への乗り継ぎパターン、利用者数、路線範囲など既存路線を確保しながら、ダイヤ改正を行う予定。神奈川中央交通らと協議を進めている。
同ターミナルの整備をめぐっては、住民らから早期実現が望まれていた。田名地区はかつて、宿場町として繁栄を誇った地域だけに、住民からは「他から取り残されている」との声もあった。
路線計画に不安の声も
ただ、整備を歓迎する一方で、利用する地域住民からは再編による路線廃止などを不安視する見方も出ている。田名在住の男性は「地域住民としてはありがたいが、水郷田名など一部の地域で不便になる人もいる。そうしたケアも必要で、田名地区全体で便利にならないと」と話す。市はこうした声を集め、利用者との合意形成を図りながら再編に生かしていく考えだ。
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