津久井の「ひとくち郷土史」を編纂した 布施 和夫さん 三ヶ木在住 82歳
「津久井の歴史は興味深い」
○…蚕の神様「甘三夜塔」、集落と集落の間に建立された旅の神様「道祖神」、死んだ馬を供養する「馬頭観音」。これらがなぜ、津久井地域に多く建立されているのかなど、地元の身近な歴史を記した「ひとくち郷土史」を編纂した。「多くの人に読んでもらえるように」と、本ではなく葉書にまとめた。津久井城などの名所だけでなく、日頃何気なく目にする石仏や銅像なども調べて歩き回り、テーマ毎に写真入りでわかりやすく簡潔に記している。「この郷土史はまだ編纂途中で今後も書き足していきます。欲しい方は切手をご郵送下されば、無料で差し上げます」と丁寧に説明してくれる。
○…63歳から6年間、津久井郷土資料館の館長を務めた。在任中に、織物産業で栄えた津久井の歴史や文化財、芸術の村・藤野や津久井城の紹介などを収めたDVD「映像で見る郷土史シリーズ」8作の企画・編集に携わった。市や学校からの貸出依頼も多いほど、完成度が高い作品になっているという。「語りを担当して頂いた島崎慶子さんの声が聞きやすくプロみたいだと評判が良いので、ぜひ一度観て下さい」
○…相模湖出身。教員として津久井や横浜の小学校に奉職した。児童の学生生活を写真で撮ることが趣味。今でも昭和30・40年代の様子を写した写真を数多く残しており、撮影した状況や背景を音声に入れてDVDなどに保管する。それを知る卒業生たちが当時を懐かしみ、観に訪れることも。「昔は写真を撮る先生は珍しく、趣味で撮った写真が多くの人に喜ばれるのは嬉しいです」と笑う。
○…地域の歴史を良く知るという理由から老人ホーム、公民館、学校を訪れ、ボランティアで講義活動も行う。編集した写真やDVDを使い、わかりやすい講義を心がける。「津久井は歴史豊かな素晴らしい土地です。地域のために出来ることがあれば協力していきたいですね」と話した。
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