予算案 一般会計、過去最大 3月補正と一体的編成で
相模原市は17日、2014年度の当初予算案を発表した。一般会計は2576億円で、対前年度当初予算と比べると5・4%の増。3月補正予算と一体編成した予算規模では、前年度比2・5%増の2624億円と過去最大規模となった。新規事業では、市制施行60周年の記念事業関連や県内初となる中学3年生クラス35人以下学級の実施なども盛り込まれた。
新年度予算案では「広域交流拠点性の更なる向上」「防災・減災対策の推進」「健やかで心豊かな暮らしの実現」「地方分権改革の推進」の4点を重要な視点と位置づけた。歳入面では景気の回復基調を背景に、市税収入は40億円増加を見込む。歳出面では、生活保護費といった扶助費などの義務的経費の増加が予想される中、防災、福祉など各種市民サービスの充実を図る。さらに消費税引き上げに伴う影響を最小限に止めるため、防災関連事業を前倒しして実施する。
新規事業に市制60周年関連も
市制施行60周年記念事業では、市民桜まつりなどで記念イベントの実施や記念誌・記念映像の制作などを行う。同まつりでは、市のキャラクターを決定する市民投票を予定。市内高校書道部と連携した「高校生書道パフォーマンス」も開催する。同パフォーマンスでは60周年の節目に地元の高校生が願いを込めた文字を大きな半紙に描く。完成した作品は、5月に南区の新磯地区で開催される「大凧まつり」の凧に使用することも予定している。
学校教育充実へモデル事業
教育関連では、学校教育の充実や環境整備などに向けたモデル事業として「児童支援体制強化事業」、「少人数学級推進事業」などの新規事業を打ち出した。児童支援体制強化事業では、いじめ問題や不登校などの問題に対応する児童支援専任教諭を小学校に配置し、きめ細やかな教育を実施。今年は先行して生徒数の多い大規模校10校に配置し、将来的な全校導入に向け、課題などを検証していく。
少人数学級推進事業では、市内の中学校3校をモデル校に1クラス35人以下学級を導入する。対象は中学3年生クラス。少人数学級を同学年で実施するのは、全国的にも珍しく、県内初の試みとなる。進路指導の充実に加え、中学3年生への指導が徹底されることで、1・2年生へもプラスの効果が期待される。