相模原市 歳入増へ「市民参加」促す 「寄附金」「宝くじ」試み続々
相模原市では市政への市民参加を促す取り組みが進められる中、歳入増につながるケースがでてきている。寄附の使い道を選択できる「暮らし潤いさがみはら寄附金」制度では、2012年7月の導入以降、寄附件数が増加。今年2月には宝くじの売上を売場設置先の事業に還元する試みも全国で初めて開始された。今後も新たな財源確保に向けた取り組みが増えそうだ。
暮らし潤いさがみはら寄附金は、寄附金の使い道を「子育て支援」や「防災対策」など、12のコース33のメニューから選択できる制度。選択制にすることで、寄附者の思いをより市政に反映できる仕組みとして導入された。寄附金は原則として翌年度以降の指定された事業に活用される。寄附金の選択制を導入した自治体はほかにもあるが、ここまで細かくメニューを設定したケースは珍しい。
今年度もすでに6件申出
寄附件数は、同制度導入前の11年度45件に対し、12年度102件、13年度91件と増加。今年度もすでに6件あり(5月16日現在)、県外・市外からの申出もあるという。12年度には年間の寄附金額の合計が前年の4倍になる4500万円超に上った。高齢化社会を反映してか、福祉コースへの申出が一番多い。担当の財務課は「寄附がより身近に感じて頂けるようになったならば嬉しい」と話した。寄附金は市役所などに申込書付のパンフレットを置くほか、市HPで募っている。
今年2月からは、区役所などの空きスペースに宝くじ売り場を設置し、売上金の5%を区内の事業に活用する試みも全国で初めて導入された。設置場所は中央区役所(相模原市役所)、緑区役所、南区役所、れんげの里あらいその4カ所。4つの店舗で年間3億円の売上げを見込む。
市内の宝くじ売り場の収益は、全体の約40%が市に還元され、主に道路整備など、ハード事業に使用されている。今回設置場所の売上5%は、「区民が身近に感じられる事業」への活用を主眼に各施設が使い道を選択。緑区役所では村芝居フェスタなどに活用される。
目に見える事業への還元を進めることで、市政への市民参加を一層促し、更なる財源確保に努めていく。
|
|
|
|
|
|