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アートディレクターとして長く広告制作などに携わる 細谷 巖さん 南区古淵出身 79歳

公開:2015年1月1日

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BUT ART IS FUN

 ○…すごい人は威張らない。 すごい人は楽しい。 すごい人はやさしい――。日本を代表する広告制作会社の会長ながらも、社員からの呼び名は「細谷さん」。会社を出た後は銀座のバーで、寿司店で話は続く。「デザインはやさしさ、わかりやすさ、美しさが大事。『愛する人』のためにデザインをしている」。18歳で業界へ入り、日本の広告、グラフィックデザイン界の一時代を築いた。そして、今もなお現役で制作を続ける。

 ○…11人家族、8人兄弟の4番目で3男坊。「控えめな家系の内気な少年」だったそう。物心がついてからの記憶は「戦争」。大野小学校へは防空頭巾をかぶって登校した。「B29は光っていて妙な美しさなの。怖いけれども不思議な美しさだった」。実家は半農半商でとにかく忙しく、学校から帰ると手伝いが待っていた。肥桶(こえおけ)運び、蚕(かいこ)の世話、牛の餌の雑草刈り…当時のハードな生活が今も健康な体の基礎を作った。

 ○…鞄も手帳も腕時計も携帯電話もメアドも持たない。制作は手作業。ビールは夏でも常温で飲む。冬はわざわざ温めるそう。「その方が麦、ホップの味がわかる」。毎朝、世田谷区内の自邸から駅まで15分歩く。人波をすり抜け、中刷り広告を眺め、今の世の中の感覚に触れる。「いいものは何なのか?ダメなものと比べるとよくわかるよ」。一つひとつに自分なりのルール(小さな美学)を持つ。一つひとつのデザインに意味を持たせるように。

 ○…いつまでも愛され続ける、力強いデザイン。手掛けたカロリーメイトのパッケージは30年以上変わらない。シンプルは単純ではない。「楽しいかって?仕事はハードだよ」。LIFE IS SERIOUS BUT ART IS FUN(人生は過酷だが芸術は楽しい)。そんなメッセージをシールにし、プレゼントに添えるジェントルマン。「はやくうまくなりたい」――。18歳の頃、その一心で努力した。この仕事を続け60年。「もっとうまくなりたいね」
 

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