登下校中の小学生の見守り活動を39年続け、相模原北警察署から感謝状を受けた 藁谷(わらがい)勝海さん 橋本在住 72歳
児童の安全 信頼でつなぐ
○…朝と夕方に小学生の登下校を見守って今年で39年。児童が登校する日には欠かさず通学路に立つ。感謝状を受け、「ボランティアは本来、名誉をいただくようなものではないので大変恐縮している」と謙遜し、「辛いと思ったことは一度もない。ずっと続けていきたい」と語った。
〇…始めたのは相原に引っ越してきた1976年。長女が通っていた相原小学校までの通学路は当時、路肩が狭く、交通量も多かったため、子どもにとって危険だった。そこで、近くに住む小学生も含めて、愛犬の散歩がてら、一緒に登下校を開始。現在は自宅に近い当麻田小学校の児童を見守っている。「子どもの安全は家族の安全に直結する。危険な目にあわせるわけにはいかない」と胸に刻み、たとえ天候が悪くても通学路に立ち続けた。
〇…見守りをともにした愛犬の存在も大きかった。犬との触れ合いを楽しむ子どもたちに「〇〇ちゃんのおじさん」と犬の名前とともに呼ばれ、親しまれた。ジョリ、ベテ、タクと3代に渡った愛犬を亡くし、今は一人。「犬が築いてくれた子どもたちとの関係性のおかげで長い間続けられているので感謝しています」
〇…福島県の商店の息子として生まれた。「小さな村だったので村民みんな家族のような関係。みんなで助け合いながら育った」。仕事は技術者として、海外に渡り、製品製造におけるコンサルタントを担当することも。民生委員としてヘルパーの資格を取得し、独居高齢者の支援も行っている。趣味で版画やガーデニングに勤しむほか、2人の孫を溺愛し、「会うのが楽しみで仕方ない」と笑う。
〇…小学生と触れ合うときは常に子ども目線。「子どもの立場で会話すると、自然に何でも話してくれるようになります」。児童たちにもしっかり気持ちは届いている。子どもたちの笑顔、愛犬への思いを糧に、今日も通学路で優しく出迎えているはずだ。
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