相模原市と中国・無錫(むしゃく)市が友好都市を締結して、今年10月で30周年の節目を迎える。すでに4月からは訪日団が市内の催しに訪れており、周年事業の交流がスタートしている。市は今後も、中高生らによるスポーツ交流や記念式典の開催などを通じ、両市の関係を強化するとともに、交流を深化させていく方針だ。
無錫市は中国・江蘇省を代表する都市のひとつで、約472万人を有する経済中心都市。市と無錫市の交流が始まったのは1957年。当時の中国政府の農墾部長だった王震氏一行が、農業事業の視察のために市内の田名地域などを訪問したのがきっかけ。これを皮切りに相模原市からも1977年以降、各界代表者による訪中団がほぼ毎年のように中国各地を訪れるようになった。中国との交流が深まる中、1981年、研究機関・中国社会科学院副院長の馬洪氏の一行が市の経済状況を視察に訪れ、故・舘盛静光元市長と懇談した際に、無錫市出身の団員が無錫市への訪問を要請し、これに応える形で同年、訪中団が訪問したことで関係が深まり、1985年10月6日に友好都市を締結した。以降、幅広い分野で相互に親交を深めている。
締結後30年となる今年は、築き上げた関係を一層強固にしていくことを目的に、各種事業を展開。両市民の交流促進を図る。
主な事業としては、11月に杜のホールはしもとで開催される市民参加の記念式典や両市の紹介展だが、今回は、2020年に行われる東京五輪を見据えたスポーツ交流にも特に重点を置いた。8月にはさがみはらグリーンプールを会場に、今後活躍が期待される中高生の水泳選手が一堂に会し、親善試合を行う予定だ。
周年事業の開催に伴って、無錫市からは訪日団がすでに市内を訪れている。4月には写真愛好家ら22人が訪れたほか、同市のテレビ・報道関係者らが「相模の大凧」などの市内イベントや施設を取材している。
相模原市は現在、関連事業の検討を進めており、秋には市内各所で催しを行うほか、10月に予定されている無錫市主催の事業にも訪中団を派遣する。市シティーセールス・親善交流課では、「多くの市民の方に参加していただき、これまで築いてきた友好の絆を実感していただくとともに、これを機会に今後の両市市民の友好関係をより一層深めてもらいたい」と話し、交流促進に期待感を示した。
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