「フジバレエ2015」の総合プロデューサーを務める 吉野 勝恵さん 与瀬在住 64歳
美しいバレエ 世界へ発信
○…日本の若手ダンサーの育成とバレエの魅力の普及を目的に、「フジバレエ2015」を企画し、総合プロデューサーを務める。日本のバレエは習い事のイメージが強く、芸術や商業としては世界から大きく後れを取っているのが現状。「器用で美しい日本のバレエを知ってもらい、多くの方に劇場に足を運んでもらえるようになれば」と意気込みを語る。
○…バレエの舞台衣装のレンタルを行う(株)アトリエヨシノ(与瀬)の代表取締役。全国のスタジオと取引があり、シェアは約7割を誇る。友人から「バレエ衣装に困っている」との相談を受けたことが起業のきっかけに。もともとアパレル企業でデザイナーをしていた経験を生かし、モダンで可愛いデザインを衣装に取り入れ、口コミでどんどん話題に。「発注を受けてから製作」が主流だった舞台衣装を大量生産し、レンタルにしたことで、バレエ衣装の大きな進歩につながった。「当時はバレエについて何も知らなかったので逆に冒険することができた」。古くなった衣装は海外のバレエ団に寄贈。代わりに日本の優秀な若手ダンサーを海外の講習に参加させてもらえることになっている。
○…千葉県出身で、子どものことから絵や彫刻が好きだった。母親は和洋裁の先生だったが、家業を継ぐのに抵抗があり、服飾の世界に進むつもりはなかった。しかし、「絵は動かないけど、服は動くとまた違った美しさが現れる」と気付いたことで、洋服のデザインに目覚めた。「バレエもそうですが、最初は思いもしなかったことが仕事となっていきますね」と笑う。
○…「バレエをもっと身近なものに」と過去2回「さがみ湖野外バレエフェスティバル」を開催。今回は河口湖での開催となったが、「バレエを通して、相模湖の芸術の発信・発展を」という願いは誰よりも強い。衣装の世界で発揮した「変革力」を武器に、バレエの普及活動に尽力していく。
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