津久井在来大豆を使った味噌作りに取り組む「相模湖大豆の会」の代表を務める 石山 草子さん 千木良在住 44歳
実感した「食の大切さ」
○…津久井在来大豆の発祥地である千木良地区で味噌作りに励む地域団体を今年3月に発足させた。味噌作りや餅つきなどのイベントを定期的に行っている。先ごろ実施した、同会で初めての収穫祭では約300kgの大豆を収穫した。「収穫した大豆は乾燥させて、年明けごろから味噌や、きな粉作りなどのイベントで使用します」。今から完成品が楽しみだ。
○…農業に興味を持つきっかけは30代のころに発症した果物、大豆、小麦アレルギーだった。今まで食べてきたものが食べられない苦しみのなかで出会ったのが米粉と麹だ。「小麦粉の代わりに米粉を使うことで、食事を楽しめるようになった。また、麹によって発酵させたものなら食べられることもわかりました」。この出会いを機に「同じ悩みを抱える人のために何かしたい」と、地元・町田市に米粉を使用したカフェをオープン。この店で提供する料理に町田市で採れた野菜を使っていたことで「自分も畑で農業をしてみたい」と思い立ち、店を閉めて、2年前に千木良地区に移住した。現在は農家として栽培をしながら、米粉と麹を使った料理教室や講座などを各地で開催している。
○…移住後に、津久井在来大豆を使って、味噌や醤油作りに取り組む農家の人に出会い、「千木良地区を大豆の町にしよう」と同会を結成。まちづくりセンターに相談し、地域活性化事業として活動をスタートした。自身の体験から、健康的で安心な食物を追求し、無農薬による大豆栽培に取り組むことに。フェイスブックなどを通してイベントの参加者を募り、今では市内外から多くの人が協力してくれている。
○…活動を通して伝えたいことは「農業の楽しさ」そして「食の大切さ」だ。「私自身が米粉と麹に出会い、人生が変わりました。身をもって体験した『食の大切さ』を、より多くの方に発信していきたい」と語ってくれた。
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