2016年に開催される世界的なスポーツの祭典・リオデジャネイロ五輪。昨年11月に同大会の出場権を獲得した7人制ラグビー女子日本代表(サクラセブンズ)には、地元の三菱重工業相模原で働く加藤慶子選手も選ばれている。1月9日からは強化合宿に臨む女子日本代表。本紙の単独取材に加藤選手は「リオでは金メダルをめざす」と決意を語った。
リオ五輪のアジア予選は第2戦が昨年11月28日、29日の2日間で行われ、サクラセブンズはアジアのライバル・カザフスタンに一度敗れるも、その後の試合でリベンジを果たし、見事出場を決めた。予選を振り返り加藤選手は「負けた時こそ誰かのせいにするのではなく、みんながチームのことを考えて修正していく。その結果が優勝に結び付いたと思う。嬉しさもあるけど、本番へ向けて身が引き締まる思いの方が強い」と話す。
リオ五輪出場を決めたサクラセブンズだったが、喜びに浸る間もなく、予選決勝の約28時間後にはワールドシリーズを戦うためドバイへと向かっていた。約12時間のフライト。日程的にも体力的にも厳しいコンディションの中、1次リーグでイングランド、オーストラリアなど強豪国に完敗した。「アジアでは止められても、世界レベルではトライを決められる。世界の壁を痛感した」と加藤選手。だが同時に、リオ五輪出場組のアメリカやブラジルを破るなど、収穫も手にした。「フィジカル勝負ではなく、『走り勝つ』という自分たちの強みを出せたことが勝因。世界と対等に戦うためにも、一つ一つのプレーの丁寧さを磨いていければ」
リオ五輪まで、あと8カ月。チームは本選へ向け、1月9日から合宿に臨み、2月上旬には海外遠征も控える。
15人制男子のW杯での活躍もあり、注目を浴びるラグビー。2019年にはW杯の日本大会、20年には東京五輪も開催される。「ラグビーが一時のブームではなく文化として身近に感じてもらえるよう、リオ五輪では結果を出すことが重要。今までお世話になった方々への恩返しとして、金メダルを取りたい」
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