本沢梅園を所有する相模原市川尻財産区の議長を務める 井上 和重さん 町屋在住 80歳
「地域の宝を後世に残したい」
〇…梅の開花に合わせた春の開園の他、6月に梅酒に適した「梅もぎ取り」が出来ることで有名な本沢梅園。同園を所有する相模原市川尻財産区の議長を務める。本沢梅園は1964年当時、谷戸だった場所を城山発電所の地下建設で発生した残土を用いて、約3haの敷地に造成、1967年から翌年にかけて約1000本の白加賀の梅を植栽して作られた。74年からは梅もぎ取りを開始し、今では県内外から多くの人が訪れ、城山地区を代表する観光資源となっている。人気の要因は同園の梅の品質の良さ。「最近では曽我梅林で有名な小田原や多摩丘陵の梅林関係者が、本沢梅園の梅を研究のために見に来るのですよ」と胸を張る。
〇…川尻財産区は1955年の川尻・湘南・三澤村の旧城山町への合併に伴い設けられ、財産区議会を設置。現在は8人の議員が選出される。86 haの里山を始めとした土地を所有し、梅園、テニスコート、コミュニティ広場、駐車場などを市に有償で貸与する。「今後は安定的な収入のため、一般企業への貸与も検討していきたいですね」
〇…青年団やJAの理事など、若いころから地元の多くの団体の役員を引き受け、地域貢献に積極的に関わってきた。「様々な人に助けられてきた」と地元を愛する気持ちは人一倍強く、旧城山町時代には1971年から6期城山町議として奉職。議長まで務めた。建設関係に力を入れて活動し、特に圏央道とIC開通に尽力した。「開通して便利になった現在の状況を感慨深いものがあります」と振り返る。
〇…城山生まれの城山育ち。現在でも本業の農業に携わり、朝早く起きて都内の市場まで採れたて野菜を販売しに出向くバイタリティを持つ。財産区の議長を務めるのは今年で3期7年目。「今年は初めて梅園の補植を行いました。梅園は地域の宝なので、後世に良い形で残していきたいですね」と話してくれた。
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