青根小学校(須藤ゆかり校長)の児童たちは昨年度末から、地元の木材を使って、学習机の天板作りに取り組んでいる。4月2日に発生した火災により、市内唯一の木造校舎が全焼してしまった同校。作成中だった机も失ってしまったが、須藤校長は「新たなスタートとして、また一から天板作りに取り掛かりたい」と話している。
全校児童数が少ない同校では以前から周辺の豊かな自然を生かし、理科の授業での活用や森林伐採の見学などの学習を進めてきた。今回の机の天板作りもその一環として行われた。
3月10日から天板作りがスタート。使用木材として、青根地域の山林で伐採された杉や桧で作られた3枚の板を地元林業会社が用意してくれた。これをボンドで貼り合わせたあと、縦45cm、横60cmの学習机の大きさに合わせてノコギリで調整。その後、丁寧にやすりがけが行われた。3月に同校を卒業した3人は在校生より一足早く机を完成させて、進学する青根中学校に持ち込んでいった。「早くこの机で勉強がしたい」と声を揃えていた。
児童4人で再スタート
青根小学校の児童4人は現在、青根中学校の校舎を使って授業を進めている。一からのスタートとなった天板作りも準備が整い次第、新たに迎えた新入生1人とともに再開する予定だという。
「地域の宝物であった木造校舎を失ってしまったが、児童や職員にケガがなかったことが何より。豊かな山林も残ったので、今後も自然を利用し、命の大切さや地元の木材の息吹を感じられるような取り組みを進めていきたい」と須藤校長は話している。
さがみはら緑区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
川柳募集3月28日 |
|
|