さがみはら緑区版 掲載号:2016年8月11日号 エリアトップへ

共に悩み見出した光 乳がん体験者と家族の葛藤

社会

掲載号:2016年8月11日号

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 7年ほど前、40代の時、たまたま疲れて寝転んでいた際に右胸に違和感を感じた。「おかしいなって」。少し前から気にはなっていたが、口には出さなかった。妹は言う。「何事も我慢する性格なので」。が、今回ばかりはさすがに妹にもらした。「診てもらいなよ」。近くの病院で検査をしたところ、ステージIIIの乳がんだった。当時、高校生だった息子は母が乳がんだと聞いて「頭が真っ白になった。ただただ泣いた」と振り返る。家で母と二人になると、”病気の話はご法度”。聞く勇気がなかった。

 手術の結果、リンパ節に転移はなかったが、念のため腫瘍とともにリンパ節も切除。手のしびれなど後遺症が心配されたが、家族の強い勧めで進められた。

 その後、ホルモン治療を開始し数年続けたものの良くならず。このまま今の病院で治療を続けるべきか葛藤を抱え始めていた矢先、鎖骨への転移が発覚。抗がん剤治療で一度はおさまったものの、再び大きくなっていることがわかる。家族は「セカンドオピニオン」を何度も勧めた。それでも首をたてにふらなかったのは、今までお世話になったからという”日本人特有”の義理的人情。新しい病院は通うに遠いこと、財政面も足を引っ張った。命を救いたいとする家族に対し、仕事や財政面など現実的な考えからどうしても譲らない本人との”攻防”に決着をつけたのは、息子の「母の未来の基礎を固めたい」という思いからの行動だった。「就職が地方に決まったことで、無駄でもやらないよりやったほうが良いと思うようになった。前だけ見て突き進もうと思った」。「言い合いしながらも一緒に悩んであげられるのは身近な人。家族が強引にでも決めてあげることは必要かも。セカンドオピニオンに踏み切ってよかった」と妹。

 昨年11月、新たな病院で手術は無事成功。現在は放射線治療を行っている。この闘病体験を踏まえ本人は「命を返してもらった恩返しに誰かに伝えていきたい」とがん患者をサポートする側になるための講習に通っている。

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