中央区上溝に事務所をおくプロの活動写真家の則直泰さんが、全国の小中学校を巡って全校児童とその校舎を写した写真を撮影している。約20年間で撮った学校は500を超える。「全国を巡る中、子どもの数が年々減ってきていることを感じます。子どもは宝です。私の写真を見て何かを感じて頂ければ」と話す。
則直さんが小中学校を回り始めたのは1996年。当時1000校近くあった木造校舎が年々減っていく点に注目し「地域の顔でもある学校の校舎と、全校児童が一緒に写っている姿を残したい」と、全国を巡回。これまで撮影した作品の中には、4月に焼失した青根小を始め、廃校になった牧郷小、建て替えられた青野原小など区内の校舎もあり、これまで403校の木造校舎を撮影している。
そうした中、東京五輪の開催が決定した一昨年から、「世界に向け、日本の子どもたちの姿を発信したい」と木造校舎にこだわらず、最北端に位置していたり、話題性があったりなど、特色のある学校や保育園にまで撮影対象を広げ活動を展開。校舎を背景に全校児童を撮影するスタイルは変えず、撮影頻度を増やして活動を続けている。「都会も田舎も、環境は全く違いますが、子どもの姿は全く変わりません。子どもの素晴らしさを伝えていければ」と則直さんは話す。
礼文島で写真展開催中
10月末まで北海道礼文島で『1万の瞳・メッセージ展覧会』を開催。20年間のの集大成が展示されている。則直さんは「私の写真は個展やギャラリーでの展覧会という形でなく、通路や学校、待ち合わせ場所など、人が多く集まる場所に展示して、写真に興味がない人に見てもらいたいと思っています。今回、日本のてっぺんでメッセージ展を開催できたので、南下して全国各地で同様のものを開催していきたい」と話した。
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