相模原市は現在、来年4月1日の「(仮称)相模原市立点字図書館」設置に向けて、市民から意見を募っている。同館は、ウェルネスさがみはらの「保健と福祉のライブラリー」が今年度末に廃止された後、視覚障害者への情報提供に特化した機能を持つ施設に生まれ変わる形で設置される。
点字図書館の前身にあたる現在の「保健と福祉のライブラリー」は、市が2000年にウェルネスさがみはらを開設した際に、保健・福祉分野の蔵書や視覚障害者向けの点字刊行物、録音物の収集・保存・貸出などに特化した施設として、同所内に設けられた。市立図書館と同じシステムを持ち、保健・福祉分野の情報の発信拠点としての役割を長らく果たしてきた。10月21日(金)には1階から2階に場所を移して、再度供用を開始する。蔵書数は1万9500冊にのぼり、その大半を健康や栄養、食生活などに関する図書が占める。
しかし近年、インターネットが普及する中で、他の分野よりも更新速度が早い保健・福祉分野の最新情報を常に集積し、発信するには限界を迎え始めていた。
そんな中、11年に行われた市における事務事業の評価でライブラリーの必要性を問う意見が出され、検討が重ねられた結果、廃止が決定。一方で、これまでライブラリーを利用していた視覚障害者に配慮し、ライブラリーの機能を視覚障害者への情報提供に特化させたこの点字図書館を設置することになった。
12月議会で可決めざす
同館では、点字刊行物や録音物の製作・収集・保存、点訳者の養成・派遣、取扱説明書などを視覚障害者それぞれのニーズに合わせて点訳するなどのプライベートサービスを現状よりも充実させる。
今後は、同館設置に対する意見を市民から募り、12月議会での「(仮称)相模原市立点字図書館条例(案)」の可決をめざす。
市障害政策課は、まず円滑に運営することが第一とした上で「最近では、視覚障害者の情報収集の方法は点字以外にも音声読取ソフトの利用など多岐にわたっている。視覚障害者への情報提供の在り方、やり方を研究しなければならない面もある」と話している。
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