「小松・城北」里山をまもる会の事務局として奔走する 熊谷 達男さん 広田在住 76歳
里山の自然、後世につなぐ
○…市北部に位置し、県市が環境保全の促進を進めている小松・城北地区。「後世に誇れる里山づくり」を標榜し、その景観を守る活動を続ける団体の事務局として、発足から13年間走り続けてきた。散策路や古道、生物生息環境の整備、近隣の広田小学校児童の自然体験学習への協力など、活動は幅広い。昨年9月から開始した、城山地区社会福祉協議会が行う、畑仕事によるコミュニティ形成事業「しろやまふれあい農園」にも協力。「事業を軌道にのせたい」と意気込む。一方、悩みの種は「担い手不足」。後継者探しが目下の課題。
○…出身は福島県の東和町(現・二本松市)。自然に囲まれた原風景を、保全する里山の姿に重ねる。「活動を続けてこられた原動力になっているのかな」としみじみと郷里を追想する。中学卒業後、集団就職で上京。当初は好きな鉄道関係の仕事を望んでいたが、縁あってNECに入社。約40年間、製造や営業業務に従事し、富山や茨城など地方の工場立ち上げにも携わった。定年後、「何の縁か、故郷と同じ地名」の緑区二本松で、知人の鶏肉専門店を引き継ぎ、もうじき20年になる。
○…東日本大震災で被災した福島県の親子を市内外に招き、保養キャンプを継続している市民団体『母ちゃんず』を、同郷の縁から相談役として支援している。また現在、城山地区社協の会長、相原二本松商店街の副会長に在任中。過去には城山の自治会連合会長や広田小の初代PTA会長を務めるなど、参画する地域活動は枚挙に暇がない。
○…月2回ほど、仲間と好きな歌を歌うサークルに参加。お気に入りのナンバーは、三橋美智也や春日八郎を主とした「昭和40年以前の演歌」。だが最近は多忙な日々に、趣味に興じる時間もままならず、「うれしくもあり、悲しくもあり」と苦笑い。二足、三足とわらじを履くが、ともに店を切り盛りする夫人と娘夫婦、そして2人の孫との和やかな家庭を支えに走り続ける。
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