県が2018年4月から施設を民間事業者に無償貸与し、運営を移譲する「県立藤野芸術の家」(牧野4819)について、貸付先事業者の1位候補に「一般社団法人かながわ青少年協会」(玉井清一代表理事)が決定し現在、契約締結にむけ協議が進められている。
芸術の家は、県の施設として1995年に開業。陶芸や木工などのワークショップができる工房、音楽・劇などの練習・公演ができるスタジオと300人収容のホール、家族・団体などで利用できる宿泊室やレストラン、キャンプ設備などが整った芸術活動体験施設として活用されている。
2011年度から同協会が指定管理者として運営を行っているが、このほど県が緊急財政対策として民間への施設貸与を検討。昨年末まで希望者を募り、同協会を含む2団体が手を挙げていた。
2月に行われた外部有識者による選定委員会の結果をふまえ、県が同月、同協会を1位候補と決定した。県青少年課は、「地域・観光・文化芸術振興の有効活用について、具体性の高い施設の管理運営計画、精査された積算に基づく収支計画が示された。また業務遂行能力も問題なく、全体として実現可能性の高い提案となっていることから、総合的に1位候補にふさわしいと判断した」と選定理由を述べた。同協会からは、工房・ホール・スタジオの利用とセットにした宿泊割引プラン、地域の温泉利用とセットにした宿泊プランなどの提案があったという。
1位候補としての決定をうけ同協会では「11年4月から管理運営に携わってきた実績などが評価されたものと思う」とし、また「今回、事業者募集にあたり特に県から要請された地域振興にも、これまで以上に取組んでまいります」と施設運営の意向を示した。
今後は、県と同協会で県有財産使用貸借、および業務実施に関する包括的な契約について協議。それぞれを締結したうえで業務を実施していく。同課では、「自然や人とのふれあい、芸術体験を通して豊かな感性と創造性を育む宿泊型体験活動施設。その特性を生かし、地域・観光・芸術文化振興に寄与する施設として有効活用を図ってほしい」と運営に期待を寄せている。
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