2020年の東京オリンピック・パラリンピックにおけるブラジル選手団の事前キャンプ受け入れに向けて、相模原市は今年、ブラジルとの交流を深める1年となりそうだ。昨年末には交流の皮切りとして、市内在住の高校生2人をブラジルに派遣。今年は、各種競技の世界大会に出場するブラジル代表の選手たちが事前の練習や調整を行うプレキャンプを受け入れる予定だ。
昨年6月にブラジル五輪委員会と覚書を交わした相模原市は、東京五輪の事前キャンプ地として、同国の選手団を受け入れることが決まっている。キャンプを行うのはバドミントン、カヌースプリント、フェンシング、女子サッカー、競泳、シンクロナイズドスイミング、飛び込み、女子バレーボールの8競技で、さがみはらグリーンプールや相模原麻溝公園競技場、市立総合体育館などを練習・調整場所として使用する予定。
これを踏まえ、市はブラジルとの交流を深める目的で、昨年11月13日から22日に、同国の首都・ブラジリアへ市内在住の高校生で競泳の選手・高坂彩由美さん(日本大学藤沢高校1年)と安藤楓さん(相模原青陵高校2年)を派遣。2人は現地で行われた青少年を対象としたスポーツ大会「ブラジリアン・ユース・スクール・ゲームズ」に出場し、現地の同世代の選手たちと競い合ったほか、レクリエーションを楽しんだ。
2人の帰国後に行われた加山俊夫市長への報告会で、高坂さんは「現地の人との交流がとても楽しかった。やっぱりご飯が印象的で、お米がパサパサしていた。日本に帰ってきたら、ご飯がおいしく感じた。でも、海外遠征に行ったら、そういった面も自分で管理しなければいけないので、すごく良い経験になった」と振り返った。一方、安藤さんは「初めての国際大会で緊張したが、現地の選手との交流は、言葉の壁を感じずに楽しむことができた」と笑顔で話した。
今後は、今年国内で開催される各競技の世界大会のプレキャンプ受け入れを予定している。8月に東京辰巳国際水泳場で行われるパンパシフィック水泳選手権大会に出場するブラジルの選手たちがさがみはらグリーンプールで事前練習・調整を行うほか、9月に国内数カ所で行われるバレーボール女子世界選手権に出場する選手たちも総合体育館を利用する見通し。
地域経済への波及効果やシティーセールス、市民の異文化体験の機会の創出など様々な面での期待がかかるキャンプの受け入れ。市スポーツ課は「プレキャンプは五輪に向けた機運醸成やスポーツ振興に有意義。受け入れに向け準備を進めたい」と話している。
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