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再生支える「2つの地元」 やまゆり園 仮移転後1年

社会

掲載号:2018年5月17日号

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芹が谷での催しに参加する利用者ら
芹が谷での催しに参加する利用者ら

 元職員による殺傷事件後、津久井やまゆり園が千木良から横浜市港南区の元障害児施設に仮移転し約1年が過ぎた。未曾有の事件を受け千木良の施設の取り壊しが始まる中、新たな土地で再生の道を進む同園の陰には「2つの地元」による支えがある。

 

 現在、同園は「津久井やまゆり園芹が谷園舎」と名前を変え約110人の利用者が生活している。事件当時から責任者を務める入倉かおる園長は「仮移転当初は先が見えない不安が大きかったですが、昨年8月に再生計画が策定され、建て替え後は千木良と芹が谷が拠点になるとわかり、進むべき道が見えてきました」とこの1年間を振り返る。再生計画という大枠は決定したが、建て替えが終わり「仮」の状態の解消は3年後。その間、利用者が千木良で過ごしてきたような「地域に溶け込んだ生活」をいかに担保してくかが、同園の大きな課題だった。

 しかし入倉園長によると「芹が谷は外の人たちを積極的に受け入れてくれる雰囲気があり、移転をする前から地元自治会の人に『何かあったら声掛けて』と言われるくらい受け入れてもらえました」。思いがけない地域からの「大歓迎」を受け、同園では利用者の様子を見つつ千木良で行っていたような散歩や地域イベントへの参加を始めた。今年2月にはゴミを拾いながら地区内のゴールをめざす催しに利用者と職員が参加。住民からは「よく来てくれたね。これからもよろしく」と声を掛けられるなど文字通り地域の一員となっている。こうした中、隣の横浜市南区からもイベントへの招待が届くようになるなど、地域とのつながりは広がりを見せている。

続く高校生との交流

 仮移転後の地域と並び同園をサポートするのが、「県立津久井高校」の茶華道部を中心とした生徒たちだ。同部の生徒たちと同園は数十年にわたり施設内での生け花などを通じて交流を続け、芹が谷に移転してからも定期的に手紙を交換するなど心を通わせてきた。今年3月には同部の「お茶会」に利用者と職員が参加し、予想を上回る本格的なおもてなしに参加した利用者からは笑顔が見られたという。

 こうした地域とのつながりについて入倉園長は「職員も利用者も本当に支えられている」とし、「千木良に加え3年後は芹が谷も拠点となることが決まったので、腰を据えて両地域と積極的に交流していきたい」と未来を見据え語った。

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