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西日本豪雨 被災地支援 「つながりの大切さ実感」 保健師二人にインタビュー

社会

公開:2018年8月23日

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市保健所の野村さん(右)と室伏さん
市保健所の野村さん(右)と室伏さん

 平成30年7月豪雨(以下、西日本豪雨)から1カ月半ほどが経過した。本紙では、災害支援のために7月中旬から8月上旬にかけて被災地に派遣された市職員に、現地での対応や被災者との交流の様子を聞いた。

 市保健所の保健師らは7月24日から8月2日にかけて広島県竹原市に派遣され、健康支援活動などを行った。

 保健師らが派遣された竹原市は、人口約2万6000人。瀬戸内海に面した都市で、西日本豪雨では4人の命が奪われている(15日現在)。4日間現地に派遣され、支援にあたった保健師の野村洋子さんは、主に内陸の地区を担当。一部には土砂災害による通行止めや道幅が狭くなった道路などが見受けられたという。現地では被災者宅を個別訪問し、被害状況や体調、健康面などの聞き取り、加えて、水の配給やボランティアセンター、相談窓口などを紹介した。不在宅には普及啓発のチラシや手紙を残した。

 野村さんは「1次隊の派遣時は被害から2週間が経過していて被害が分かりにくい状況だったが、実際回ると、床上浸水の影響で家の中が泥だらけのお宅もあった」と現地の様子を振り返る。同市は在来線が復旧しておらず、交通手段は広島空港からのタクシーや車などごく一部。報道も少なくボランティアの数は不足しており、被災者の中には「支援がなかなか無い中で、自分たちで片づけをしていたら熱中症や破傷風になりかけた」と感情を露わにする人もいたといい、野村さんは「見えない所で水害の被害は続いていくと感じた」とした。

 比較的被害が少ない竹原市内の被災者宅を回ったのは保健師の室伏由紀子さん。個別訪問する上では、災害時に調査員になりすまして高齢者を狙う詐欺が過去に横行していたこともあり、「まず私たちが安心してもらえるよう、被災者の方と『お話をしにいく』ということを心がけた」と話す。

 被災地域で印象に残ったことについて二人は、「現地の人の優しさ」と口をそろえた。地図を見ながら家を探している際に声をかけてくれる人や、水の配給時に他の家を心配する被災者もいたという。野村さんは「竹原市の皆さんはとても温かく、また自治会や民生委員、保健師など地域のつながりが強かった。市や保健所が把握するだけでなく地域全体が連携すれば命を守ることにつながるし、災害時はとても大切なことだと学んだ」と話した。

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