若者の社会貢献活動をたたえる「未来をつくる若者・オブ・ザ・イヤー」の内閣府特命担当大臣表彰を、個人として市で初めて市内在住の六田(むつだ)志穂さん(25)が受賞した。六田さんは大学在学中に子ども食堂を立ち上げ現在まで運営に関わるなど市内の子ども支援ボランティアに携わってきており、これまでの活動が評価された。
同表彰は地域の子どもや若者の社会貢献活動に対する評価や、活動の社会的認知度を高めるために2015年度に創設されたもので、各都道府県などから推薦された個人・団体の中から選出される。今回表彰された13件のうち12件は団体で、個人での受賞は六田さんのみ。市が推薦理由とした長年の精力的なボランティア活動と、市で初めて学生主体で子ども食堂を立ち上げた点などがそのまま評価される形となった。
六田さんは首都大学東京1年の時から、市の委託を受けるNPOが主催する、生活困窮世帯の中学生向けの学習支援に取り組んできた。
そうした中、活動を通して子どもたちから「いつも1人でコンビニ弁当を食べる」「今日はお菓子以外何も食べていない」などの声を耳にした六田さん。学習支援だけではなく食の面からの支援も必要だと感じ、一念発起。同じく学習支援ボランティアをしていた大学生3人で「子ども食堂peco」を立ち上げた。
同食堂は高校生までを対象に月に2回開催し、バランスの取れた食事を提供。現在では南区で開催し、運営メンバーも20人に増えた。六田さんは市職員として働きながら、主な活動を大学生に任せて運営補助に回る。設立当初、参加人数は2人程度だったが、今では毎回30人ほどの子どもや保護者が訪れるように。寄付などの財源で運営しているため、資金調達の面では苦労が絶えないが、子どもたちの笑顔は六田さんにとっての活動の原動力になっている。
六田さんは「私の活動はたくさんの人に支えられ、作ってもらったもの」と関係者に感謝の言葉を述べた。その上で「子ども食堂pecoは夕食を食べるだけの場では無く、子どもたちが生活の中で困った際に助けを求めるための選択肢の1つでありたい」とし、今後について「食堂の活動を継続しつつ、また別の支援にも取り組んでいきたい」と展望を話した。
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