認知症当事者を専用アプリを通じて地域で見守る取り組み「相模原市民みまもりあいプロジェクト」が、現在実施に向けて準備が進められている。認知症サポーターの活躍の場や情報交換を促進する「さがみはら認知症サポーターネットワーク」(以下さがサポ)が事務局となり、市内の主要団体の協力を得ながら市全体で進めていく。4月には関係機関を集めて報告会を開き、正式にスタートさせたい考えだ。
専用アプリを使った地域見守りの取り組みは、厚生労働省が介護ロボットを活用した介護技術開発支援モデル事業で採用されたシステムを運用。特許技術を活用したステッカーと専用アプリを使う仕組みで、参加するにはさがサポとアプリへの登録が必要になる。登録すると協力者となり、依頼者からの捜索依頼情報を受信。捜索者を発見した際は自分の個人情報を明かさずに依頼者に電話連絡できる。協力者のスマートフォンに対して捜索依頼と捜索者情報が広く通知されるため、周辺地域のネットワークによる早期発見が期待できる。依頼する捜索範囲も半径500mから20Kmの範囲で設定が可能で、アプリの利用料は無料。県内では相模原市に先がけて藤沢市や鎌倉市でも導入されている。
さがサポを運営するNPO法人Link・マネジメントによると、これまで認知症サポーターの活躍の場をめぐり、地域で見守る際の個人情報の扱いが課題となっていたが、このシステムによって解消が期待されることから、市全体で普及を図るためにも早期の導入に向けて関係機関に協力を呼びかけているという。現在、相模原市のほか、市社会福祉協議会、相模原商工会議所、市商店連合会などが後援となり、全市的にアプリの登録などの促進に注力している。用途は迷子、障害者のほか、遺失物の捜索などと広がりがあるため、さがサポでは「オール相模原となって取り組み、市民同士でより助け合えるまちになれば」と意気込む。
「相模原市民みまもりあいプロジェクト」の普及に向けては、当面市民まつりなどで専用アプリを使ったイベント「かくれんぼスタンプラリー」を実施し、周知に努めていく方針だ。
さがサポでは、プロジェクトに協力する関係機関らを集めて4月18日(木)に相模原市内で説明会を開催する予定で、方向性を確認した上で、アプリの導入を本格的に推進させる見通し。説明会を控え、現在市内の主要機関に対し、普及促進に向けさらなる協力を呼びかけている。
さがみはら緑区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|