『守成クラブ』は、自社PR・相互実利を目的に2002年、札幌で創設された(株)日本商工振興会が運営する全国規模の組織。その構成人員は、地域経済を担う中小企業の経営者たちだ。昨年12月、全国150番目、県内5番目の例会場として「かながわ橋本」会場が誕生した。同会場の代表を務める山口さゆみ氏(62)=(株)オペス代表=に思いを聞いた。
―まず、守成クラブの理念を教えてください。
「『創業は易し守成なり難し』。私たちの生活基盤である、かけがえのない会社を守り抜くため、マーケット拡大による“商売繁盛”を前面に打ち出しています」
―具体的にどのような活動をするのですか。
「月に1度、会員制の異業種商談会『仕事バンバンプラザ』(例会)を開催します。これはセミナーや単なる親睦会ではなく名刺交換会・車座商談会・商談懇親会を通じ、決済権のある経営者たちが本気で商談をする会です。入会するには会員の紹介が必要です。現在、全国に1万7千人、橋本会場に約60人の会員がいます」
―なぜ橋本会場を立ち上げたのですか。
「私は30数年の地方公務員生活から製造業へ転身しましたが、大手メーカーとの競合から始まる商流に経営の厳しさを感じました。そんな時にお誘いを受け、経営や事業展開を見聞きし、このクラブの趣旨をこれからの経営者に知ってもらいたいと強く感じました。リニア新駅にも関わり変貌する故郷に経済で貢献したいと、女性経営者5人で新会場を立ち上げました」
―今後の展望は。
「5カ月間のクラブ内商談で800万円以上の実績が報告されています。地元大学との産学連携のお話もあります。世話人とともに、会員企業の売り上げがマッチングにより高まる会場運営を目指します」