南区古淵の酒店「有限会社ヤギ・リカーズ」が、岩手県大船渡市で造られたお酒を、相模原市内の飲食店で販売提供するイベント『大船渡復興酒援』を3月から開催している。同社専務取締役の八木健芳さんは「被災地で造られたお酒を楽しんでもらうことで、復興の一助になってくれれば」と話している。
昨年10月、相模原市と「銀河連邦友好都市」の関係である大船渡市を訪問し、同地の産業フェアに出席した八木専務。その夜、地元の行政職員や若手経営者らと懇談した際、2011年に起きた東日本大震災により、「人口が減少し、産業力が低下していること」「若い人が地元で夢を語れず、流出に歯止めがかからないこと」など、復興に向け多くの課題が未だに残されていることを知った。
そこで、継続的な支援に結び付けるべく社業を生かし、これまでほとんど県外に出回っていない大船渡の酒を相模原市の飲食店で販売提供することを企画し提案。大船渡市の後援などもあり、同市内の酒蔵「酔仙酒造株式会社」と、ワイナリーを運営する「株式会社スリーピークス」から協力を得ることができた。
「お酒による支援」という意味を込めて、イベント名は『大船渡復興酒援』と命名。今回は酔仙酒造の清酒「三陸 純米」「奇跡の一本松 吟醸」「春いちしぼり 純米生貯蔵原酒」と、スリーピークスの「りんご屋まち子のアップルシードル」「りんご屋まち子のアップルワイン」の5種類を提供する。いずれも岩手県産の米と林檎を原料にしており、インターネットでも購入できないお酒も含まれている。
市内20店舗で
同イベントには、3月2日時点で市内20店舗が賛同。今後も拡大していく予定で、八木専務によれば市外からの問い合わせも増えているという。
賛同店の目印は上記のポスター。店舗によって取り扱う酒の種類は変わる。「今後は扱うお酒の種類も増やしていき、大船渡市以外の被災地にも支援を広げていきたい」と八木専務。
問合せは、ヤギリカーズ【電話】042・756・5230へ。
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