相模原市はこのほど、JR相模原駅北口にある相模総合補給廠一部返還地のまちづくりコンセプト「多様な交流が新たな価値をうみだす ライフ×イノベーション シティ」を発表した。市民アンケートなどで、同地区の課題やニーズを踏まえて策定。今後はこれをもとに、市民の意見を取り入れながら具体的な土地利用方針を策定していく予定だ。
相模総合補給廠は戦前、旧日本陸軍の造兵廠として開設。敷地はJR相模原駅から矢部駅まで約214ヘクタールに及び、2014年に約17ヘクタールが国に返還された。市はその返還地の利用方針をめぐって検討を重ね、昨年には基礎資料として市民1702人に郵送と街頭でアンケートを実施。その結果、「相模原駅周辺は官公庁などが集積しているため、生活するには便利である一方、広域から訪れるような魅力は欠けている」などの意見があがった。
今回、アンケートから浮かび上がった魅力や課題を踏まえたうえで、基本的な概念となるコンセプトを「多様な交流が新たな価値をうみだす ライフ×イノベーション シティ」に決定。ライフとは「市民の安全・安心、利便性など生活に直接関係する分野の充実」、イノベーションとは「ロボット、宇宙など先端のテクノロジーの向上の拠点」を表し、これらの要素を包含したまちづくりをめざす。
市は考えられるまちづくりの方向性として、ロボット・宇宙開発など先端技術産業の集積、工業系大学などと連携を行う「未来・創造(イノベーション)分野」、広域から人を呼びこみにぎわいを創出する「交流・にぎわい分野」、暮らしの充実をめざす「活力・笑顔(ライフ)分野」の3つを重点テーマにした。今後は同コンセプトをもとに、市民が参加する会議などで意見を取り入れながら導入する機能を検討する。市担当者は「同地区は他の地域にはない特性や高いポテンシャルを有している。これらを生かし50年、100年先を見据えた本市の核となるにぎわいと活力あるまちづくりに取り組んでいきたい」と話している。
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