相模原市は7月17日、SDGs(持続可能な開発目標)の理念に沿って取り組む都市を内閣府が評価する「SDGs未来都市」に選定された。市は今後、企業や市民がSDGsに取り組みやすい環境づくりに努め、相互に連携を深めるなど、さらなる推進を図る構えだ。
この選定は年に1度行われているもので、SDGsの理念に沿い、経済・社会・環境の側面で持続可能な開発を実現する潜在能力が高い都市・地域を評価している。今年は全国で33都市が選定された。そのうち神奈川県内で選ばれたのは相模原市のみ。これにより市のSDGsへの取り組みが一定の基準で認められたことになる。積極的な推進の姿勢はもとより、相模原は充実した都市部と自然豊かな中山間部を有しており、持続可能な社会に向けて経済・社会・環境の面で発展するポテンシャルがあるといった点が評価された。
市は「津久井やまゆり園」で起こった殺傷事件や、令和元年東日本台風により中山間地域で大きな被害が発生したことなどによる共生社会実現や防災面強化の必要性から、SDGsを推進。今年4月にはさらなる普及啓発を図るため「SDGs推進室」を新設し、推進企業と連携する「SDGsパートナー制度」の創設、環境に配慮した店舗や事業への支援、性的少数者のカップルを公的に認める「相模原市パートナーシップ宣誓制度」導入などの取り組みを行ってきた。
加えて、小学校への出前授業や、専用サイト「SDGs one by one」内でオリジナルキャラクターを使い、SDGsの概念や市内の企業・団体の取り組みを紹介するなど、情報発信による啓発にも力を入れている。
選定を受け市は今後、企業や団体などによるSDGsに関する取り組みを促進する制度の創設を視野に、より連携を深めていく方針。
本村賢太郎市長は「SDGsの総合計画への反映をはじめ、取り組みが評価されたことをうれしく思う。今回の選定を新たなスタートととらえ、全市一丸となって推進に取り組む」と意気込みを語った。
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