年末年始を前に、市内の神社仏閣が新型コロナウイルス対策を進めている。市内神社は加盟する神奈川県神社庁の方針に沿い、「新しい生活様式」に合わせた参拝方法などを周知していく方針で、一方の市内寺院らは除夜の鐘を一般開放しないなど、対策を計画している。
市内神社がコロナ対策の指針とするのが、埼玉県神社庁が提唱する「変わらない祈りのために」キャンペーンだ。神奈川県神社庁が賛同の意を示し、ガイドラインとして加盟神社に提唱しているもので、中には、対策として参拝客の境内での滞在時間を減らすため、一方通行路を作り動線をスムーズにすることや、休憩所の撤廃などが事例として挙げられている。加えて、例年多くの初詣客が手にする鈴尾は一時的に使用できないようにすることを奨励し、複数の賽銭箱を用意することで、1カ所に集中しないようにする事例などがガイドラインには記載されている。
毎年、正月三が日には3日間で1万5千人近い人出が見られるという中央区の氷川神社の浅原寛宮司は「当社もガイドラインに従っていく方針。例年三が日は、参拝客に甘酒などを振る舞うが今年は長時間の滞在を避けるため、中止にする予定。皆さまにご理解いただければ」と話す。
「除夜の鐘」開放せず
一方、市内寺院でも対策を計画しているところは多い。区内の瑞光寺や長徳寺、南区にある無量光寺などは、人混みを避けるため、今年は除夜の鐘の一般開放をしない予定といい、市外からも人が訪れる「峯の薬師」の通称で親しまれている東慶寺(三井)の大石創元住職は「対策を徹底して参拝客を迎えたい。怖がるだけでは駄目。賢く参拝していただきたいと思う」と話している。
神道思想史などを研究する国学院大学の大東敬明准教授は「自宅の神棚などに新年の無事と平安を祈願する方法もある。今回は、年末を含め1カ所に集中する時期、時間を避けて参拝するのが望ましいと考える」としている。
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