今年4月に発足した橋本商店街協同組合飲食部会の部会長を務める 滝柳 遊さん 橋本在勤 38歳
コロナ逆境 逆手に
○…コロナ禍の客足減に対応するため、今年度できた飲食部会の部会長を務める。約40店舗を束ねる身として、「下を向いてばかりいられない」と打開策を講じる。コロナ禍だからこそ、感じられた嬉しさもあった。昨年の緊急事態宣言中、苦肉の策として自店舗で弁当を売り出した際、常連客が次々と来てくれた。「頑張って」「応援してるからね」。送られた熱いエールを、しっかりと胸に刻む。
○…亡き祖父母が営んでいたのが、西新宿の蕎麦屋だった。食欲をそそる出汁の香りや客を捌く祖母の威勢のいい声などをよく覚えている。「将来、ここで働くんだ」。再開発によりのれんは降ろされその夢は叶わなかったが、8年間の修行を経て、住まいのある八王子に蕎麦屋を開店させた。名前はもちろん、思い出ある祖父母の店と同じ名前だ。
○…株式会社「つきよ」の代表として、橋本で居酒屋「月夜のこころ。」など3店舗を運営。東京の都心部にも出店経験があるが、「お客様の情の厚さは橋本が一番だった。だから橋本に3軒も構えさせてもらっている」。所属する相模原青年会議所でも今年度、障害者就労などを考える委員会の委員長に就任。多忙ながらも「やれることの幅が広がって楽しい」と笑顔をのぞかせる。
○…6月からは商店街として、橋本駅下の特設スペースで加盟店が日替わりで弁当などを販売する「はしべんプラス」が始まった。コロナ禍の支援措置として、警察署などから特別に許可が下りた事業だ。「2月に行われた第1弾では、予想を大きく超える反響や収益があった。コロナ禍だが、何百人もの人が行き交う場所で商売ができるチャンスでもある」。この苦境、団結と工夫で必ず乗り越える。
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