相模原市在住のプロの画家や彫刻家で構成される「相模原芸術協会」が今年9月で30周年を迎えた。1991年の創立以降、市の芸術文化振興に尽力してきた同会。創立の翌年から毎年開催していた協会展は新型コロナウイルス感染症拡大により2年連続の中止となったが、記念図録の制作と共に活動を振り返り、新たな一歩を踏み出した。
同会は「創作活動や芸術振興並びに新人育成をもって市の美術文化の進展に寄与すること」を目的に、日本画家の吉川啓示氏(初代会長)や彫刻家の陶山定人氏(2代目会長)、上條陽子会長らが奔走、発起人となり設立した。30年経過する間に顔ぶれは変わったが、現在も40人の会員が所属し活動を続けている。
92年から2019年まで欠かさず実施していた協会展は昨年に続き、緊急事態宣言発令により中止に。上條会長は「今回は新しい試みとして若いアーティスト4人を招待し、作品を展示する予定だった。準備を進めていただけに残念で仕方がない」と肩を落とす。さらに「コロナで外に行けない、展示会もないでは作家の情熱が落ち込む。2年できないのは高齢者にはつらいこと」と、コロナが会の存続にも影響しかねないと懸念する。60代から80代の会員が多い同会。活動の歩みを止めないためにも「若い人たちを増やして世代交代しないと」と上條会長。
芸術で国際交流
同会が活動の3本柱としてあげるのが、市の友好都市である中国・無錫市とカナダ・トロントとの交流、子どもたちへの絵画指導、芸術を通じた社会貢献活動だ。
無錫市とは姉妹都市締結15周年の00年から、トロントとは04年から交流を開始。会員らは数回にわたり現地を訪問しアートフェアや展覧会に出品、両市のアーティストも来日し協会展に参加するなど絆を深めている。
加えて、子どもたちへの創造力を感化させるため09年からは、地域のこどもセンターでのワークショップも行うなど、芸術文化の振興に大きく貢献してきた。
上條会長は「今後は未来を担う子どもたちの育成のために、遊びや芸術の力を伝えていきたい。そのためにもまず、若手会員の増員に力を入れたい」と語った。
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