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湘南小学校 「カワラノギク、咲いたよ」 絶滅危惧種 授業で手入れ

教育

公開:2021年11月4日

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カワラノギクを育ててきた3・4年生10人
カワラノギクを育ててきた3・4年生10人

 湘南小学校(小倉/中里浩二校長)の3・4年生が10月29日、総合学習で育てた絶滅危惧植物「カワラノギク」のお花見会を行った。

 カワラノキグは、全長60〜100cmほどの秋に咲く薄紫色や白色の菊。ノコンギクやヨメナの花も似ているが、葉が細長いのが特徴だ。乾燥に弱く、近年外来種の植物が台頭していることなどから絶滅の危機に瀕しており、相模川の他、多摩川(東京都)や鬼怒川(栃木県)の一部の地域の河原にだけ生育している。

台風19号で流された

 同校では20年程前から、地域で保護活動を続けるボランティア団体「カワラノギクを守る会」(長谷川兌会長)の協力を得て、生育や啓発活動に取り組んでいる。同校から徒歩約5分のところにある相模川の河原の一角に畑を設け、毎年順調に育てていたが、一昨年の台風19号で花が次々と流されてしまった。長谷川会長は「川の水量が格段に増え、ほとんどの花が失われてしまった」と振り返る。

 そこで、同校と同会は協力して畑を河川敷から高い場所に移し、一部残った花を移栽、手元に残っていた種をすべて撒き、再び育つのを辛抱強く待った。約1500平方メートルあった以前の約5分の1になったが、日当たりもよく、一面に花が生い茂る立派な畑になった。

移設2年 満開に

 同校では、毎年3・4年生が総合学習の一環として保護活動を続けている。今年は畑を移設して2年目。計10人が、水やりなどを行う「カワラノギクを守り隊」と啓発ポスターなどを作成する「カワラノギクを広め隊」に別れ、半年間活動を行ってきた。

 3月に行われた種撒きでは、カワラノギクが水分のある大きな石の下に根を張りやすいことから、石のそばを集中的に掘り返した。また、日なたを好む同花の天敵である、背の高い外来種のアメリカセンダン草も除草。育ってきた芽の先を小鹿にかじられることもあったが、10月下旬ごろには2〜8分咲きとなり、10月29日に保護者や地域住民を招いての「お花見会」が催された。

 3年生の仲曽根穂乃椛さんは、満開の畑を眺め、「さわやかできれい。今年授業で聞くまではカワラノギクを知らなかったけど、これからももっとみんなに広めていきたい」と話した。長谷川会長は、「こんなにきれいに咲き誇ったのは久しぶり。身近な環境問題に目を向けるいい機会でもあるので、来年以降も活動を続けていきたい」と目を細めた。

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