もみじホール城山(相模原市立城山文化ホール/久保沢)が4月に開館10周年を迎えた。5月からは記念公演を予定しており、同ホールでは「地域に根差したホールとして、今後も芸術、文化に触れる機会を提供していきたい」と話す。
もみじホール城山は2012年4月1日に開館。これまで、さまざまな公演や事業を通して地域の文化振興に貢献してきた。298席の多目的ホールは、客席の収納が可能でフラットなスペースとしても使うことができるため、コンサートや演劇のほかにも、ダンスやイベントに利用されてきた。その他に、一面鏡張りのリハーサル室、全長30mのギャラリーがある。ここ数年の1年間の平均来場者数は約3万人(2020年は新型コロナの影響で約4カ月休館)で、相模原市はもちろん、隣接する町田市や八王子市からの利用もあるという。
唯一のベヒシュタイン
同ホールには、「スタインウェイ」「ベーゼンドルファー」と並び、世界3大ピアノの一つと言われる「ベヒシュタイン」が県内の公共ホールで唯一設置されている。毎年開催している「ベヒシュタインを弾いてみよう」という演奏体験企画には、遠方からも申し込みがあるほど。「ビロードのような透明感」と称される音が特徴だ。
その他にもホール利用者による発表会「市民ステージ」、さがみはら若手落語家選手権の優勝者らが落語を披露する「しろやま寄席」、過去には人気講談師の神田伯山さんも登場したことのある「城山落語会」などは市民にも恒例のイベント、公演となっている。
開館10周年を迎え、同ホールでは「現在の事業を生かしつつ、今後は子どもたちが新しい文化・芸術と出会うきっかけになる事業も増やしていきたい。引き続き地域に根差したホールを目指していく」と話す。
10周年記念公演
同ホールでは10周年記念公演を開催。第1弾は5月14日(土)に開催される「瀧川鯉斗 春風亭昇々二人会」。元暴走族総長という異色の経歴を持つ瀧川さんとエキセントリックな創作落語で人気の昇々さんが登場。
続く7月30日(土)は、ピアノとヴァイオリンのデュオ「スギテツ」が登場するファミリーコンサート。クラシックの名曲をさまざまな音楽や環境音と融合させ、聴くだけでなく観て楽しいコンサートを展開する。同ホールでは「今後も楽しい企画を考えています。楽しみにして頂ければ」と話す。チケットは発売中。問い合わせはチケットMove【電話】042・742・9999(午前10時から午後7時)へ。
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