団塊の世代が75歳を超え、国民の4人に1人が後期高齢者となる「2025年問題」が間近に迫っている。入院患者の増加、病床数の減少などと共に問題視される看護職員不足。県や市は医療関係団体などと協力し人員確保に注力する。
潜在看護師に向け
市病院協会では結婚や出産を機に退職した看護師の復職支援のため、市や市医師会、県看護協会らと協力し、就職相談会や技術研修会を開催。今までに約300人が参加し、約90人が復職した。市病院協会看護部長会の小林一裕会長は「各病院では恒常的に看護師が不足しており、看護師の確保は大きな課題」とし、引き続き定着促進や復職支援を行っていく。
全員が合格
市内唯一の看護学科がある専門学校、相模原看護専門学校(南区)では、今年の卒業生全員が国家試験に合格した。「国家試験合格のための対策に力を入れてきた」と話すのは同校の水澤晴代校長。1年時から成績の振るわない生徒には特別授業の時間を設け、コロナ禍でもオンラインでなく、学校での授業が行えるよう努めた。「土曜に学校を開放してほしいと言う生徒もいました。生徒たちの頑張りで合格率100%に達したと思います」と水澤校長。
同校は昨年、働く人のキャリアアップを支援する国の教育訓練指定講座となり、今年の入学者には給付制度を利用して入学した生徒もいる。水澤校長は「社会人入学は少子化対策ともいえる」と話す。養成、定着、再就業を柱にする同校は、市の復職支援事業への協力のほか、全国的に新卒の離職率が1割近い現状を考慮し、卒業生のための悩み相談日「カミングデー」を設けサポート体制を敷く。また、地域への理解を高めるため、市民健康まつりなどの行事にも積極的に参加する。水澤校長は「厳しい時代ですが、今後も地域貢献をしながら地域に必要とされる看護師を育てていきたい」と述べた。
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