神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

相模原市が今年から実施する車いすバスケの体験会を発案し、選手として参加する 熊谷 昌飛(まさと)さん 西橋本在住 29歳

公開:2018年9月27日

  • X
  • LINE
  • hatena

伝えたい「同じだよ」の想い

 ○…「予想以上に楽しんでくれてますね」。2つの小学校で実施した車いすバスケの体験会を終え、確かな手応えを感じる。最初は車いすを怖がり参加をためらう児童もいるが、一緒にボールを追いかければ競技の魅力に気づき笑みが弾ける。2限分の時間を費やすことが多いが「足らないくらいですね」と笑顔を見せる。

 ○…「遊びと言えばスポーツ」。運動好きで活発な青年だった。それが、23歳の時、仕事中に高所から落下し脊椎を損傷。医師から告げられた「歩行困難」の4文字に言葉を失い、涙が流れた。それからは自らの障害と向き合えず心を閉ざす。リハビリでも心中は「帰りたい」で支配される日々が続いた。ただ、時間の流れか、3年ほど経つと心はほぐれ、新たな一歩を踏み出すことを決意。まずは仕事。学生時代に取組んだ公務員試験に再び着手し、猛勉強の末に市役所への就職が決まると、「できること」を考えるように。運動への意欲も沸き、入庁後に市内のチームに入団し、週に3日は汗を流す。

 ○…やりがいを感じる仕事に、達成感が得られるバスケと、充実した日々を過ごす。それも付き合って1年半になる彼女の存在が大きい。「できない事を打ち明けるのは勇気がいるけど、彼女なら気兼ねなく言える」。信頼できる相手に感謝の気持ちは言い尽くせない。

 ○…コートに入れば、健常者と障害者の線引きは薄れる。同じ目線に立ち、同じゴールをめざすことでそれは子どもたちの心に刻まれる。「ふれあうことで人は変わる」。体験会で確信した。今年度は数校での実施だが、次年度は約40校で予定され、全ての体験会への参加を目標とする。できない事はあるが、障害の有無で人の存在は変わらない。「同じだよ」。そう、子どもたちに伝えていく。

さがみはら緑区版の人物風土記最新6

伊藤 恵子さん

「Feel度Walk」と「知図」を子育てイベントや市との協働事業などで実践する

伊藤 恵子さん

中央区在住 38歳

3月28日

古今亭 佑輔さん(本名:高橋 友里恵)

若手落語家として活躍する

古今亭 佑輔さん(本名:高橋 友里恵)

相模原市在住 30歳

3月21日

中本 茂美さん

ソレイユさがみで「お父さんのための読み聞かせ講座」の講師を務める

中本 茂美さん

南区在住 72歳

3月14日

佐藤 利章さん

10周年を迎えたNPO法人車椅子の会サイレントフットの会長を務める

佐藤 利章さん

南区在住 59歳

3月7日

山下 愛絵さん

全日本学生美術展団体の部で2年連続最高賞を受賞した絵画教室アトリエMEGUの代表を務める

山下 愛絵さん

下九沢在住 45歳

2月29日

加瀨 ちひろさん

2月25日、教育会館(中央区)での「さがみはら生物多様性シンポジウム」で講演を行う

加瀨 ちひろさん

町屋在住 39歳

2月22日

あっとほーむデスク

  • 8月19日0:00更新 文化

  • 1月11日0:00更新

  • 9月21日0:00更新

さがみはら緑区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook