相模原市青少年指導員を務め、4月で20年目を迎え、現在は会長としても活動する 市丸 克己さん 中央区上溝在住 67歳
子どもの成長を一番に
○…地域社会と子どもとの関わりの希薄さが叫ばれる中、子どもを指導し、成長を見守る青少年指導員を務め4月で20年目。毎週公民館でイベントを開催したり、夏にはキャンプを行うなど地域の子どもたちに様々な体験をもたらしてきた。「多くの経験から自分の好きなことを見つけ明るく元気に育ってほしい」。節目の年も子どもの健全育成を一番に考える。
○…生まれは世田谷。勤めていた三菱重工の移転とともに30歳で相模原に移住し、定年まで勤め上げた。一方で地域活動にも精を出し、自治会役員として活動。40代の頃、当時の会長の推薦を受け指導員に。ただ、仕事と自治会、指導員の両立は容易ではなかった。やる気に火が着いたのは3年が過ぎた頃。同じく会社勤めの傍ら指導員を務める先輩のバイタリティーに圧倒された。「嫌な顔ひとつせず、子どものためにという一心で活動していた。中途半端な自分が嫌になった」。指導員を全うする覚悟を決め、7年前からは会長として先輩の背中を追っている。
○…「行動力のある年寄り」でいることがモットー。指導員の活動がない日は、各地で開催される講習会に足を運ぶ。ジャンルを問わず参加し、知識を深める。息抜きは、週に1回の晩酌と野球観戦。「でも一番の癒やしは子どもたちの笑顔かな」とはにかむ。
○…市内に約250人いる指導員の平均年齢は60代後半。若い世代がいれば、多世代での交流が生まれるなど刺激も増えるが、働き盛りの人々が活動に参加することの難しさも感じている。「子どもの健全育成を担うのに老いも若いも関係ない。今後は、若い世代も巻き込めるような組織にしていきたい」。状況に悲観することなく、先輩から引き継いだバトンを、次代へと渡す覚悟を見せた。
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