老人介護施設で音楽活動を行っているボランティア団体「メロディ」の代表 小松 敏子さん 森野在住
”メロディ”で心を交わす
○…「完成された上手な歌や踊りを披露するのも良いことだが、下手でも一生懸命思いを伝えることが何よりのボランティア」と力強く話す。市内老人ホームを中心に、ウクレレ伴奏での歌やフラダンスなどを届けているボランティアグループ「メロディ」のまとめ役。”一緒に歌って楽しむ”がモットーで、参加者全員が口ずさめるように必ず公演前、その日歌う歌詞カードを渡すという。「通じ合いが大切。互いに心から楽しむと笑顔も涙も溢れてきて帰りたくなくなるの」
○…14年前、親戚が老人ホームに入居し、毎月訪問するようになった。そこで書道・油絵・コンサートなど多種多様なイベントを皆で楽しんでいる姿を見て「私もボランティアがしたい」と思った。一昨年の12月、趣味で参加している「マウイウクレレクラブ」のメンバーを誘いグループを結成。初めは”代表兼営業担当”として市内の様ざまな施設に訪ねて回ったという。公演回数はこれまで20回、今では市外から問合せが来るほどに。思い出の公演は「全て特別で決められません」
○…趣味の社交ダンス暦15年。現在も週1回サークルに通っている。「ワルツやタンゴなど、聴いているだけでも幸せ」と根っからの音楽好きだ。練習中の捻挫もしばしあるが、全く苦にはならない。「まだまだ上手くなりたい。主人は鼻で笑っているけどね」と満面の笑み。「家族の理解、そして毎日充実しているからボランティアもできると思う」
○…メンバーは50代から80代と幅広く、馴染み深い曲や演奏が得意な曲も様ざま。また、訪問先のスタッフや入居者が求める曲も十人十色。ちょっとしたズレが生じることもあるが「12名のメンバー全員の意見を聞き、お客様を思った曲選びをする。何よりも一体感」と話す。「”ボランティア=無償の奉仕”では決してない。なぜなら歌い手が思わず涙してしまうほどの癒しを毎回貰っていますから」
|
|
|
|
|
|