岩手県陸前高田市長・戸羽太氏 現場取材 「長期の支援を」
「東日本大震災」で甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市で被災された方々を取材した。県内最大の被災地で人口2万3千人ほどの市で死者916名、行方不明者1352名。避難所利用者1万5千人以上(警察・市発表)。(27日取材)
○小友町の華蔵寺の住職・畑山祥山氏。少し高台にあり、すぐ下にある家は津波の被害に遭った。避難所として寺を開放し、50人ほどが利用している。「信号一つ、立ち話の時間、ちょっとした動作で生死を分けた。この町でも100人以上が犠牲となった。4月からはみなさんの弔いを始めたい。私自身も多くの知人・友人を亡くしたが、涙を押し殺して淡々とやっていきたい。生き残った方々に一区切りつけてもらうためにも」
○高田町の20代女性。近所の湧き水をバケツで汲み「断水しているから、お風呂に入るため何往復もしている。おじいちゃんは地震から入ってないので、入れてあげたい」
○高田町で仕事場に自作のお風呂を作って市民に開放している共和建設社長・高萩善夫氏。「21日から作り始め、従業員と徹夜して22日朝から利用できるようになった。みんな身体も心も疲れきっているからね。できることをそれぞれが少し頑張って、やるしかないんだよ。今は仮施設だから、本格的なお風呂を作ろうと資材を探しているところ。来月には完成させたい」
○共和建設のお風呂から出てきた80代女性。「本当にありがたいよ。一緒に入った人が『寒いだろう』ってセーターをくれたよ。みんなありがたいよ。地震から初めてお風呂に入ったけど、昔はお産の時に1ヵ月もお風呂に入らなかったものだよ。これぐらい平気平気」
○陸前高田市の市長・戸羽太氏。町田市出身で鶴川若竹幼稚園、鶴川第四小学校、鶴川中学校、町田高校を卒業。「皆さんからの支援本当にありがたいです。物資は徐々に市全体に行き届き始めています。ガソリン不足は深刻で、『家族を探しにいけない』『遺体置き場に行けない』など生活だけでなく様ざまな面で問題となっている。町田の皆さんには、復興にはこれから長い時間かかると思うが、義援金など長期にわたって支援してほしい」
※現在、戸羽市長の市内の同級生らが「町田鶴の羽の会」を結成して義援金活動など行なう予定。詳細が決まり次第当紙で掲載します。
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