震災から 半年 今なお続く、放射能汚染と向き合う 「放射能」という言葉が与える恐怖
福島第一原発事故は、私たち町田市民にも不安をもたらしている。「放射能」とはどういった影響を与えるのか─。法政大学大学院「食と農」研究所では、先日放射能・放射線を考える機会として、「本当に大丈夫か!【食と農】放射能汚染〜空気・水・土〜」を町田市民ホールで開催した。そして同大学院特任研究員でこのシンポジウムを企画した小野寺敏准教授(昭和薬科大学大学院)と、講演を行なった八並一寿准教授(玉川大学)にお話を伺った。
今回の震災で「放射能」という存在自体をほぼ初めて知ったという方も多いはずです。私たちは大学や専門機関で学びますが、一般の方は学校教育もありません。そのため、”知らない”ことから恐怖だけが先行して不安になっていくという事態に陥ったのでしょう。先日企画したシンポジウムも、皆さんで学ぶ機会を作っていく、そういった場になればと早急に開催しました。最後の質疑応答の時間では、市民の方からたくさんの疑問や不安の声を頂きました。「町田市において外部被爆は心配しなくていいのか」「小さい子どもには東北産を食べさせない方がいいのか」「自家栽培している作物は口にしない方がいいのか」などでした。これを機に放射能を学んでいくきっかけとして、ある程度の役割を果たせたと思っています。
内部被爆対策は重要
皆さんもご存知かと思いますが、放射線量の問題は”積算”です。ですので、飛行機に乗るですとか、レントゲンを撮るなど医療の現場ですとか、一回に浴びる量は、それは一回きりの話。体内に取り込む「内部被爆」はこれからも注意しなければいけない問題です。「野菜は丁寧に洗う」「出来る限り煮汁はさける」など簡単にできる処理や食べ方なども知っておいて頂きたいことの一つです。
活動の継続性を
今後は、今放射能について心配に思うことを挙げていただき、それについて専門家が答えるといったものを行なっていきたい。原発問題が完全に収束するまでには、数十年とかかる長期的な問題です。放射能について学ぶこともそうですし、震災自体を思い返すこともそうですが、どこかで誰かが少しずつでも継続していかなければいけない。忘れた頃にやるということが大事で、意味のあることだと思います。
|
|
|
|
|
|