「世界一まで課題山積み」
――J昇格の率直な感想。
「今は素直に嬉しいし、ほっとしている。最終戦が終わった後は実感が湧かなかった。パーティーがあったり色んな方に報告してやっと。家族を含めて色んな方を巻き込んだが、やっと納得してもらえる結果が出たような気がする」
――2004年の選手兼コーチ就任当初について。
「とにかく選手にはサッカーを生活の中心においてもらうことを話した。もちろん学生であれば勉強、社会人であれば仕事だが、同じように毎日当たり前にサッカーをすることを思ってほしかった。自分自身も含めて意識から変えたかった」
――2009年から選手を引退してコーチに専念することになりました。
「トレーニングで勝又に走り負けたり、山腰にヘディングで負けたり。少しずつそういう面が見えてきた。指導者を目指していたのでコーチに専念した。人間としての接し方は変わらないけど、選手とコーチとの接し方はやはり変化する。選手たちと飲みに行くというのも減った。『たけさん飲み行こうよ』と言われても、シーズン終わったらと話をする。線引きというのは何なのか、自分なりに考えながら誰とでもきちっと接することを心がけている」
――指導方法について。
現在は当然選手が皆プロだが、結成当初からこのクラブを支えてくれた方たちの思いを忘れてはいけない。まだアマチュアだった当時の選手たちが歯を食いしばってやってきたことを、今の選手たちにも継承してもらうような教え方をしている。守屋代表の意思を受け継ぐのもそうだし、それが僕の変わってはいけない部分でもある」
――これまで印象に残っている試合は。
「やはり2008年の地域リーグの決勝大会予選ラウンド。これは僕自身の生涯、何をしていく上でも影響する大きな出来事だった。あの場に関わった全ての人が何かたくましくなれるような出来事だった」
――コーチ就任当初「世界一のクラブを目指す」と話していたが。
「まだまだ課題は山積み。何をもって世界一とするかは別として、そこに向かってチャレンジすることに意味があると思う。クラブによって特色はあるが、『この部分はゼルビアが世界一』と認めてくれる人がいたら、それはきっと世界一。そういったものをこれから作りあげていきたい」
――最後に今年の抱負を。
「最後まで諦めないプレーを選手たちが見せないとファンはついてこないし、期待も上がらない。そういうことも含めて選手1人ひとりの特徴をよく見て、少しでもプラス材料になるアドバイスが出来れば。そのような目をさらに磨きたい。現場にいる人間として下川社長が先日話していた『3年以内にJ1』を少しでも縮められるように努めていきたい」
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