東日本大震災から1年という年月は、被災3県の避難所がすべて閉鎖された段階であり、同時にそれは、震災の風化がすでに進行中の段階と言えます。実際、被災地では、2011年10月くらいから風化が始まったと言われていますし、風化を反映して、ボランティアの数も、2011年12月の段階で、ピーク時(震災後のゴールデンウィークがピーク)の10分の1にまで減少しています。
被災地でのボランティア活動とは別に、「身近でできる復興支援」は、探せば意外と少なくありません。義援金や物資の提供をはじめとして、節電に努める、被災地で生産されたものを購入する、観光に行き地元にお金を落とす等々。消費を停滞させるのではなく、通常通りの消費活動を維持することが復興の手助けになります。
ある調査では、現在、全国で8割の人が「復興は進んでいない」と考えているという結果が出ています。風化が進行する反面、復興はまだまだ途上だということ。こうした状況では「ひとごと意識」を持たないことが大切です。自分と震災とを切り離して問題を忘却してしまうのではなく、今なお困難を抱えている被災地と自分とが、物理的な距離は離れていようとも、広い意味ではつながっているという意識を持ち、支え合いのネットワークを連鎖させていくことが重要です。その意味では、「身近でできる復興支援」の最たるものは、忘れないこと、語り継ぐことだとも言えます。
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