「まちだ観光フォトコンテスト」で市長賞を受賞した 田之上 茂さん 能ヶ谷在住 73歳
知れば知るほど楽しくなる
○…「カメラを初めて3年そこそこで貰えるとは思わなかったよ」と笑う。カメラを始めたのは定年退職した69歳から。退職後、散歩中にカワセミを見つけ、その美しさに惚れたのがきっかけ。以後、カメラを担ぎ、町田市内を駆け回る。受賞作の「桜」は薬師池公園の池とウメ、サクラ、そして公園を楽しんでいる人たちを切り撮った。「今年はウメの開花が遅れたので、サクラとウメの競演がもっと楽しめるよ」
○…神奈川県大磯町出身。就職を期に都内へ。町田に居を構えたのは30代後半。「サラリーマンだったから、なかなか地域のことはできなかったね」と振り返る。退職後は老人会にも参加し、平日の午前中はゲートボールやグランドゴルフで汗を流す。そして午後からはカメラを持ち、フィールドに出掛ける。カメラを始める前は、「鳥といってもスズメかカラス、ハトぐらいしか知らなかったな」と笑うが、今はそれぞれ鳥の特徴や生態を熟知して、カメラ4台入った10kg以上のバッグを背に、薬師池公園のほか町田市内の野鳥スポットに出掛ける。
○…「町田市内でもたくさんの鳥を撮ることができるよ」と子どもの様な目をして話し始める。写真を見せながら、鳥の特徴や撮ったときの様子を教えてくれる。「知らなかったことを知ると、どんどん面白さが分かってくる」。一枚の写真に込められた心が伝わってくる。
○…他の地域の鳥にはあまり興味がない。「だって、地元の鳥を尊敬して、そしてそれを撮っていかないと」。数時間じっと我慢して鳥が現れるのは数秒、長くても1分。1日ねばっても撮れない時もある。老人会で地元の小学生と一緒に給食を食べる機会がある。そんな時、撮った写真と鳥の名前をファイルにしてプレゼントする。全て市内で撮った写真で喜ぶ子どもたちに「町田にもこんなにたくさんの鳥がいるよと教えたくてね」。
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