町田市内で電話相談室を運営している『小さな一歩電話相談室』(金子淳子代表)が結成5周年を迎えた。ボランティアら14人で年間140件ほどの相談を受けている。
町田市内で発生した児童虐待死事件を契機に「子どもの命を虐待から守りたい」と願う市民らが2003年、同相談室の前身「町田市児童虐待防止を考える会」を発足させた。04年には子育て支援、翌年には電話相談活動を開始した。2007年に子育て支援と電話相談がそれぞれ独立し、電話相談は名称を現在の町田市民ボランティア「小さな一歩電話相談室」に変更し、今年4月に5周年を迎えた。
当初、「子育て中の親子を地域社会の中から孤立させないことが、虐待を防ぐことにつながる」との思いから子育て支援を展開したが、活動する中で「現在、孤立している親子は、子育て支援の場に出て来られないのではないか」と、自宅に居ながら悩みを訴えることができる電話相談室開設に至った。
町田市の子ども家庭支援センターに寄せられる相談件数も増加傾向にあり、05年度は350件だった相談が、11年度には4倍の1443件に増加し、そのうち被虐待については142件となっている。
同相談室は、児童虐待のほかにも、障がいを持つ子どもの親からの相談や、DⅤ、心の病気、職場での悩み、家庭関係、いじめ、人間関係など多岐にわたる相談にも対応。会員はカウンセラーや福祉関係従事者、看護師など様ざまで全てボランティア。相談対応者は、カウンセリングの講習などを1年以上かけ受講している。
金子代表は「人が抱える悩みは、人との関わりの中で生じているということ。当たり前ですが、人と人との信頼関係を取り戻すことができれば、悩みから抜け出せます。小さな悩みが重なり、一歩も前進することができなくなる前に、相談してほしい」と呼びかけている。
相談室は月曜・火曜日の午前11時〜2時。夜間相談は月曜日の午後6時〜9時。相談室では相談員や賛助会員も募集している。
町田版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|