12月に開催する「相原で第九のある音楽祭」を主催するオペラ季節館の代表を務める 伊勢谷 宣仁さん 63歳
音楽で地元に元気を
○…「音楽の楽しさを市民の皆さんと共有したい」。12月に『相原で第九のある音楽祭』を開催する。ショーを見せる立場でありながら、その舞台を作る過程にある楽しさ、難しさを一般の人に知ってもらうことで、「自分たちの活動を理解してもらい、一緒に楽しめる土壌ができれば」と期待を寄せる。「プロの声楽家、ダンサー、演奏家が支えながら、一般の人に舞台に上がる醍醐味を味わってもらえれば」
○…北海道網走郡大空町出身。魚釣りなど大自然の中で楽しんだ。小さい頃から音楽が好きで、高校時代はブラスバンドでクラリネットを担当。そして国立音大へ。クラリネット演奏で入学したが、オペラの奥深さに魅せられ、演出、脚本などを手掛けるようになる。「オペラは文学であり、舞台演出であり、素晴らしい音楽があり、まさに舞台芸術の全てが含まれている」
○…作曲、演出、脚本、舞台コーディネート―。様ざまな顔を持ちながら舞台表現に携わる。これまで文化庁や大手企業の依頼を受け全国・海外でオペラ・ミュージカルなどを企画・演出してきた。また坂東玉三郎氏のリサイタルや野村万作氏の狂言も手掛けた。「アイデアはどんどん湧いてくるが、形にしていくのは難しい。『観てくれる人に喜んでもらえる』ことが第一」と演出・コーディネートは観客の目線で挑む。
○…2006年、「地域の人にもっと音楽を知ってもらいたい」と活動拠点を新宿から町田に移し、市民参加型公演を始めた。男声合唱の「SAMURAI」女声合唱の「MEGAMI」を市民とともに立ち上げた。大人だけでなく子どもたちにも楽しさを教える。「どんな人でも音楽が聞こえない一日はないからね」という。「音楽は士気を鼓舞し、心に訴える道具」。今後も音楽・舞台芸術を通して人を元気づけ、活動を広げていく。「もっともっと多くの人たちと出会い、色々なことを演出していきたい」
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