地域の力で防災力アップ 堺中学校で防災体験キャンプ
相原町の堺中学校(比良田健一校長)では3日から4日の朝まで、生徒や保護者の防災の意識を高めようと、防災体験キャンプが開催された。これは、都立高校で実施した宿泊を伴う防災体験のプログラムを参考にしており、市内の中学校では初の試み。
主催は同中学校のPTA活動の組織である「堺中おやじの会」。毎年、学校と保護者との交流を深めようと学期ごとにソフトボール大会などのイベントを行っているが、今回は生徒の防災意識を高めたい学校側の希望と合致し、企画された。
参加者は生徒と保護者、教師合わせて40人。「もう少し集まってほしかったけど、学校に泊まるというのがハードルを上げたかな」とおやじの会・金田慶之会長は話す。
プログラムは地元の消防署員・消防団員の協力による防災訓練、非常食体験、ビデオ学習の後、停電を想定した中で体育館に宿泊するというもの。
校庭で行われた煙体験ハウスでは「まっくらで左右の感覚がなくなった」「火事の怖さを知った」と生徒の声。次に消火器の使い方や三角巾を活用した止血方法の実演と体験。地震などの災害で落ちてきた屋根に挟まった人を助ける訓練(=写真)では、リーダー役を決め、ジャッキ、当て木、タンカ、けが人を運ぶ係を分担するなど、実際の非常時を想定して動く姿が見られた。
夕方、場所を体育館に移し宿泊体験。食事は災害時に食料不足になった状況設定で非常食を用意。備蓄品のアルファ化米・五目御飯と、梅干、即席の味噌汁を分け合った。朝はビスケットのみ。停電を想定して最小限の明かりに抑えた体育館に畳を敷き、毛布1枚で一夜を過ごした。「生徒と保護者、先生との絆を深める良い機会になったと思う。この交流が『地域の力』になるので今後もいろいろな形で続けていきたい」と金田会長。
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