立教大学の同窓会組織「町田立教会」の会長を務める 渡邉澄(きよし)さん 三輪緑山在住 76歳
ボランティア精神で会を束ねる
○…「町田に900人いるという同窓生を少しでも多く参加させたい」。町田立教会の会長となり今年で6年目。呼び掛けの強化や興味深い企画を実施し、徐々に参加人数を増やしている。「せっかく同じエリアにいるのだから、大勢でこの地域に役立つことをしたいよね」と、昨年は町田市社協に協力し被災地へ物資を送り、今年は町田で行われる「国体」のボランティアを買って出た。
〇…東京は赤坂の生まれ。「周りは戦争で焼け野原だったし、本当に何もなかったよ。代わりにGHQの意向で作られたボーイスカウトに打ちこんだんだ」と幼少期を懐かしむ。「米軍の人がくれたカップアイスは特別にうまかったな」。社会人時代には輸入家具の仕事でアメリカやヨーロッパ中を駆け回った。「本場の修理しながら永く使える良い家具は温かみがあり、イタリア産や北欧産はとにかく需要が多かった」。展示会の度に飛行機に飛び乗ったという。
〇…会社人間を卒業し、何かしようと考えた時、ボーイスカウトで培った山歩きを活かせることをしたいと思い、高尾山のパークボランティアの代表も務める。年間で60回以上高尾山を登頂し、自然保護のためのパトロールと自然教室を開催している。『ムササビの観察』が大好評で、定員50人のところ250人の応募があった。「子どもも参加できる楽しい講座を作りたいね」と意欲的だ。さらに、アフガニスタンにボーイスカウトを作るための援助活動を行う団体を創立するなど、現役を退いた今も大車輪の活躍をしている。「このボランティア精神は自分のボーイスカウト経験から生まれたのかな」と頭を掻いた。
〇…現在、子どもたちは独立し、油絵が趣味の奥さんと二人暮らし。「お互い趣味に仕事に忙しくしているけど、何もかも終わりにしたら二人で大好きなシチリアに行ってのんびりしたい。できれば住みたいね」と夢を語ってくれた。
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