停電時 点灯する街路灯開発 町田市・企業集団が共同で
町田市は震災・停電時でも消えない街路灯「消えないまちだ君」(仮称)を多摩高度化事業協同組合(まちだテクノパーク)と共同で開発した。現在特許出願中で、市と同協同組合が共同開発で現実化した初の事業。今年9月から11月にかけて、市内に13基を設置する。
東日本大震災時、町田市でも町田駅前を中心に停電し、混乱を招いた。
今回開発した「消えないまちだ君」は、従来のソーラーパネルや蓄電池ボックスを取り付けるものではなく、既設の街路灯にバッテリーユニットを設置するだけなので、取り付けコストや工期などが大幅に削減、短縮できることが特徴。バッテリーやコントロール回路は円筒形の防水袋の中に入り、高さ60cm、直径9cmで収められた。
「ソーラーパネルを取り付けるには、既設の柱を取り換える必要があり、取り付け費、工事費などを考慮すると3分の1または2分の1程度の約40万円で設置することができます。また景観も損なうことはありません」と市担当者。
昨年5月に市から依頼を受けた同協同組合は、組合企業の(株)イズミ(泉正人代表取締役)と関連会社の(株)環境エネルギー研究所(柴田格代表取締役社長)に打診し、1年の試行錯誤で完成に至った。「既設の柱内に設置しなければならないため、バッテリー、コントロール回路などの小型化に苦労しました。依頼通りの製品ができたと思う。防災に役立てれば」と泉、柴田両社長は完成を喜んだ。
震災など停電になった場合は、電力が停止した瞬間に備え付けのバッテリーが作動し、LED電球が灯る。最大で3日間程度の使用が可能。また同時に作業表示ランプも点灯し、停電であることを告げる役割もする。
設置は町田駅から帰宅困難者用の避難場所に指定されている町田市民ホールまでの550m区間に13基設置する予定。今後は、避難所を中心に設置を進めていくという。
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