町田吹き矢健康会の代表を務める 内藤 幹弘さん 木曽西在住 73歳
空白を埋めるコミュニティ作り
○…「ビフォーアフターを知ってもらいたい」。1年半ほど前から、中国気功からヒントを得た呼吸法を取り入れた「健康吹き矢」を主宰し活動を広げている。今では80代まで50人以上が楽しみ、参加者同士が仲間を増やしている。「腹部の丹田を意識し、型どおりに矢を吹くことで、呼吸器官を患った人も少しずつ矢を吹けるようになり、また緊張と緩和を繰り返すことで表情もよくなり、『顔つきが変わったね』と言われる人も多くいる」という。
○…静岡県清水市(現静岡市)で農家の長男として生まれる。いたずらっ子で、「同窓会には行けないよ。当時の悪行を責められるからね」と笑う。高校卒業後、家業を手伝いながら、「世の中をもっと見たい」とキリスト教を学ぶために東京の大学に進学。ただ卒業はしたものの「自分の考えとは違う」と、法政大学に入学した。学生闘争が盛んなキャンパスで、ともに主張を述べ、機動隊と対峙したことも。
○…3年前から毎週日曜日にサンデーマーケットを開催している。参加者らは自ら育てた野菜や花のほか生活雑貨などを持ち寄り、フリーマーケットのように店を並べる。「『行政の空白、社会の空白』を埋める活動がしたかった」と仕事を息子さんにバトンタッチし、活動を始めた。「行政サービスが休みの日曜日に、一人暮らしの高齢者や引きこもりの人たち、体が不自由な人が集まれる場所にしたい」と今では様々な人が集まるコミュニティに成長した。「引きこもりがちだった人が来るたびにオシャレになり、また仕事ができるようになった。スタッフみんなが驚いたよ」
○…今後は更なるコミュニティ作りを考えている。「偶然性をクリエイトしながら充実した社会を作りたい」。人と人とのつながりは偶然性が多く、人の才能も偶然性から発揮されることが多々ある。人と人が会うことで想像できない程素敵な社会になればと願う。
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