インターハイ出場を決めた麻布大学附属渕野辺高校サッカー部部長 大矢 拓さん 小川在住 17歳
夢舞台へ 「強さを証明する」
○…県予選を快勝し、2008年以来となるインターハイの切符を掴んだ。「自分が部長を務めた代で出場を決められて本当に良かった」。全国を目指す中でチームがバラバラになる事もあったが、生活態度を見直し、学年に関係なく率直な話し合いの場を設けることで、部をまとめ上げた。監督の教えを部員に伝えるだけでなく、時にはケガ人にテーピングを施すことも。「(周りに気を配る)先生みたいなものですね」
○…小学生の頃、友だちに誘われサッカーの道へ進む。上背があるという理由からGKを任されると、フィールドの選手が経験できない緊張感や、ゲームをコントロールできる魅力に惹かれていった。順風満帆なサッカー人生を送っていたが、高校では大けがも経験した。「みんなが楽しそうにプレーしている姿が羨ましかったし、正直悔しかった」。それでも部員の励ましを力に、「このメンバーと一緒に全国大会に行きたい」と前を向いた。今はインターハイへ向け、炎天下の中、毎日5時間の練習に汗を流している。
○…親の影響で小さい頃から戦争ものの映画をよく鑑賞した。命の大切さを学んだことで、自衛官としての道を志している。将来を見据え、休みの日も町田街道で6Km走り込み、筋トレにも励むなど、体づくりに躍起だ。「どれだけ鍛えても物足りないし、勝手に体がうずいちゃうんです」と、どこか恥ずかしそうに笑った。
○…半月後に迫った晴れ舞台へ向け、「これまで以上に部をまとめあげる必要があるし、部の代表として責任も大きい」と一層気を引き締める。5年前、道半ばで敗れた先輩たちの無念。その思いは今、後輩たちにしっかりと引き継がれようとしている。まずは、目の前の1勝。「渕野辺の名に恥じないよう全力でプレーをしたい。勝って、全国に強さを証明する」。渕野辺高校サッカー部の物語の続きが今、幕を開ける。
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